【笹川賞】奏恵「自分の最高のレースを」

[ 2011年5月29日 06:00 ]

横西奏恵(左)は夫の山崎智也と笑顔でツーショット

 最強女王が男子選手をひれ伏させるか!?SG「第38回笹川賞」は29日、12Rで優勝戦が行われる。注目は女子として初めて2回目のSG優出を果たした横西奏恵(36=徳島)。初優出となった06年総理大臣杯当時より精神力が強くなった女王が、ついに頂点まで上り詰めるか?なお、夫の山崎智也は準優11Rで3着に敗れ、夫婦同時優出は実現しなかった。

 ボートレース史上初、女子選手によるSG制覇が現実味を帯びてきた。今大会の初日、女子として初めてSGドリーム戦に参戦した横西。山崎との夫婦直接対決に注目が集まったが、夫との激しい接戦を制して白星を獲得。その後も順調にポイントを重ね、予選3位で準優10Rの1号艇を獲得した。

 その準優10Rはコンマ24のS遅れが響いて峰に差されてしまう。だが、2Mで展開を突いて1着。06年総理杯以来2回目のSG優勝戦進出を果たした。「準優にはリラックスして臨めたけど、スタートで遅れた時はやばいと思った。展開が良かった」。冷静に振り返る姿に、前回のような優出に浮かれる様子はなかった。

 優勝戦は2号艇。十分に優勝を狙える枠番だ。それに足も万全。「試運転ではかったるいけど、レースに行くとそうでもない。このままでいい」と納得の表情を見せる。実際、準優でもスリットから1Mまでに伸び返していた。残るはスタートと旋回だけ。自分との闘いだ。

 同じ2号艇の06年総理杯は1Mでまくられて6着。当時のことを聞かれ「優出して満足してしまった」と振り返った。だが、今回は違う。「悔いを残さないためにも、自分の最高のレースをしたい」。精神面でひと回り成長した横西が、艇界の歴史に新たなページを刻む。

 ≪智也無念3着≫妻に続けと準優11Rに挑んだ山崎だったが、道中の追い上げもむなしく3着。夫婦同時優出はならなかった。「2人で(優勝戦に)乗ったら盛り上がると思って頑張ったけど、力が足りなかった。優勝戦でドリーム戦のリベンジができれば格好良かったのに」と苦笑い。優出した妻へのアドバイスを聞かれると「僕より上の成績なんだから何も言う必要はない。応援するだけ」と語った。

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2011年5月29日のニュース