【日本ダービー】衝撃の07年…今年は苦難の故郷へ吉報を

[ 2011年5月28日 08:30 ]

ナカヤマナイトと三浦堅治調教助手

思い出の優駿第1回 ナカヤマナイト・三浦堅治調教助手

 ホースマンの夢、ダービー。今年も08年に生まれたサラブレッド7458頭の頂点を目指して、選び抜かれた18頭が出走。その関係者に聞く「思い出の優駿」を4回連載でお送りする。

 第1回は2頭出しで悲願のダービー制覇を狙う美浦・二ノ宮厩舎の三浦堅治助手(48)。元騎手で現役時代は主に障害で活躍。06年3月に引退し、その後は数々の名馬を手がけ、現在はナカヤマナイトの調教パートナーを務める。

 騎手時代はダービーと縁はなかったが、助手に転向して1年後の07年。トライアルのプリンシパルSを快勝したゴールデンダリアで出走する機会に恵まれた。「当日の装鞍所で歩いていたら、馬にぶつかりそうになってね。すいませんと顔を上げたらウオッカだった。牝馬とは思えないすごいオーラを感じたよ」。レースは直線で次元の違う末脚を発揮したウオッカがV。ゴールデンダリアは6着。「ウオッカの強さは衝撃だった。でもダリアもいい脚だったよ。やっぱりダービーは別格。一生に1度しかないチャンス。興奮した」

 今年は特別な思いで臨む。実家は福島県田村市。福島第1原発から約35キロの距離で、避難命令からは逃れた。「今も母は実家で農家をしていて心配だよ。良い結果を出して地元を勇気づけられれば。今年は勝ちたいね」と思いを込める。皐月賞5着のナカヤマナイトで頂点へ。「前走よりもグッと気合が乗ってきた。混戦だからチャンスは十分ある。折り合えれば距離もこなせる」と巻き返しを誓った。

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2011年5月28日のニュース