決戦への“秘策”奏功!激変クレセント今後も期待(1)
天皇賞・春で3着に入ったナムラクレセント。担当の房野調教助手がこれまでにない手応えで臨んだというレースでは、出遅れを挽回するロングスパートで好走した。ウマドル桜井聖良が同調教助手に前走・阪神大賞典から天皇賞・春までを振り返ってもらった。
天皇賞・春ではものすごいロングスパートを見せてくれたナムラクレセント。後方待機のお馬さんが上位を占めた中、クレセントだけは勝負に出ての3着。なにやらお馬さんの雰囲気も変わったようで、一体何があったのでしょうか!房野調教助手にお話を伺いました。
――お疲れ様でした!クレセントが出遅れるなんてびっくりしました!
房野「とにかくレース前はまったく負ける気がしてなかったんです。でも、出遅れたときは、ああ、ここでやっちゃうの(笑)って感じでした。今まで特にひどい出遅れをしたことがなかったんで、想定外でした。その結果、外に出すまでずっと窮屈に走らせることになってしまったのでそれが辛かったですね。今回は内枠があだになったと思います」
――レース内容について思うところは何かありますか?
房野「スタートを普通に出てれば淡々とラップを刻んでそのまま突き抜けて勝ってたと僕は今でも思うんですよね。時計の遅さから考えても、ヒルノダムールとかエイシンフラッシュの脚が生かされるレースになりましたよね。結果じっと我慢し続けた馬が掲示板を埋めたあたり、クレセントの強さはみんな認めるところではないかと思います」
――ナムラクレセントのロングスパートにはものすごいドキドキさせてもらいました!一番ラップが落ち着いた時にロングスパートにはいりましたよね?
房野「レースを見ながらずっと“外に出せ出せ”と言ってたんですが、(鞍上の)和田騎手もそれを考えてたようでその機会をうかがってたんだと思います。ラップが落ちたときにスパートした形にはなってますけど、たまたまそこで外に出せたというのもあったと思います」
――結果についてはいかがでしょう?
房野「勝つと思ってての3着でしたけど、観客を一番沸かせたのはクレセントであると思ってますし、エンターテイナーとしての役割は十二分に果たせたのではないかと満足してます」
――ナムラクレセントってレースではどんなお馬さんなんですか?
房野「最後まで止まらない馬やと思います。決してトップスピードがあるわけでもなく、トップスピードになるまでに時間もかかる、そのかわりトップスピードにのったらなかなかスピードが落ちないってのが彼のウリやと思います」
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