【天皇賞・春】ペルーサ実戦並みパフォーマンス

[ 2011年4月28日 05:59 ]

3頭併せで追い切るペルーサ

 東西の4歳馬が最強世代の頂点を目指して躍動した。春の最強古馬決定戦「第143回天皇賞・春」の追い切りが27日、美浦、栗東両トレセンで一斉に行われた。美浦ではペルーサが無冠返上へ、芝コースで実戦並みの猛デモ。初タイトル奪取に燃えている。

 名門がこん身の仕上げでG1の舞台に送り込む。ペルーサは田面木(レースは横山典)を背に芝コースで3頭併せを行った。

 ピサノエミレーツ(6歳オープン)が先導し、2馬身後方にエポワス(3歳500万)、さらに4馬身後方にペルーサの隊列。直線手前で一気に前2頭の背後に取り付くと、大外に持ち出して馬なりのまま2頭をのみ込んだ。余力たっぷりに併入フィニッシュ。時計は4F46秒2~3F34秒3~1F12秒6と、実戦並みのパフォーマンスだった。これには自然と藤沢和師の表情も緩む。

 「前走後に間隔は空いていないが、短期放牧に出した。中間は背中に疲れがあったので速い時計は出していなかったが、きょうは馬なりで動きは良かったね。鞍上も好感触だったよ」

 先週水曜日の追い切り後の午後には、診療所で前走時から取り入れているマイクロレーダーによる治療(筋肉の張りを和らげる効果がある)を行った帰りに、放馬するアクシデントがあった。

 「すぐに近くの厩舎の中で捕まったし影響はない。きょうも馬なりでこの時計だからな。無事に調整できてホッとしている」

 今年初戦の日経賞は同じ4歳のトゥザグローリーに2馬身半差の2着。1年前の青葉賞では、4馬身差をつけて負かしていた相手に完敗したが「勝った馬も強かったし、周りの馬も成長している。でも、こっちは休み明けだったからね。しようがないかな」と指揮官は巻き返しを誓う。

 昨秋は古馬の中距離G1にフル参戦。同世代同士で戦っていた相手とは経験が違う。「スタートがうまくいかないレースが続いて、しまいだけみんなと一緒に走った感じ。やっぱり前半や中盤辺りでも一緒に走れないと勝ち負けは厳しいね。ここ2戦はゲートでうまく出ているし、流れに乗って好位で競馬できれば」

 舞台は未知となる京都の3200メートル。「引っ掛かるところはないし、道中もスタミナをロスすることなく競馬できる。昨年の今頃は負けてなかった(4連勝)し、また思い出してほしいね」と締めくくり、ここから再び無敗でG1ロードを歩む構えだ。

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2011年4月28日のニュース