【日経賞】キングダム59キロ酷量でも大丈夫

[ 2011年3月30日 06:00 ]

日経賞に出走するローズキングダム

 前走の日経新春杯で3着に終わった昨年のJC馬ローズキングダムが、日経賞で復権を期す構えだ。同期の皐月賞馬ヴィクトワールピサがドバイワールドCを制しただけに、こちらも存在感を見せたいところ。初めて背負う59キロの酷量でも地力で克服し、春の盾へ一気に突き進む。

 昨年のジャパンCを制したローズキングダムは、年末の有馬記念がせん痛で出走取り消し。年が明けて迎えた前走・日経新春杯でも1番人気に推されながらルーラーシップの3着。同期の皐月賞馬ヴィクトワールピサがドバイワールドCを制しただけに、ここに来て立場を危うくしている。橋口師もそんな空気を察してか自虐的なコメントで報道陣の笑いを誘った。

 「ドバイは興奮したね。涙が出そうになったよ。それにしてもヴィクトワールピサは遠いところに行ってしまったなあ」

 確かに世界的な実績を考えれば、偽らざる本音かもしれない。しかし、能力では決して負けていないという自負も指揮官にはある。「ドバイのパワーがある馬場ではヴィクトワールピサが強いんだろうけど、良馬場のスピード勝負ならうちの方が強いんじゃないかな」と言い切れるのは、直後に控える一戦を勝ち取る自信があるからだろう。

 何より強調できるのは状態面の上積みだ。前走時は有馬記念を取り消しとなった影響か、追い切りに続いてレースでも内にもたれる面を見せた。一転、約1カ月の放牧によるリフレッシュ効果がうかがえるのが今回。24日の1週前追い切りが超抜だった。26日の3歳500万を圧勝したツルマルレオンを0秒3追い掛け、軽く仕掛けられただけで一気に突き放し0秒8の先着。「真っすぐ走っていたね」という指揮官の笑みが、何より心強い。

 「問題は59キロの斤量。57キロを超えるとずっしりと来るからね。でも、それを克服しないようじゃ一流と言えない。神戸新聞杯を勝った条件ですし、結果を出して春の天皇賞へと思っていますよ」

 舞台設定に不満なし。いつか来る同級生との再戦に向けて、こんなところで負けるわけにはいかない。

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2011年3月30日のニュース