【ドバイWC】「希望」を灯せ!ブエナビスタ躍動10秒2

[ 2011年3月24日 06:00 ]

ドバイWCへ向けて順調に調整を積むブエナビスタ

 夢が膨らんできた。世界最高の賞金総額1000万ドルをめぐるドバイワールドカップ(26日、メイダンAW2000メートル)へ向けて、日本の名牝・ブエナビスタ(牝5=松田博)が躍動した。

 メイダン競馬場のオールウエザーコースで6F82秒8―10秒2とド迫力の伸び脚を披露。松田博師は自信を込めて振り返った。

 「予定どおりの動き。最後は気合を入れておいた。いい状態を保っているし、いいレースができる仕上がりと思っている」

 コース2周目で時計を出す長距離トレーニングは栗東そのまま。CWコースがオールウエザー(タペタ)と入れ替わっただけにすぎない。弾力のある伸び脚も同じだ。所を替えても同じ所作ができる。いくら昨年に同じ環境を経験(芝2410メートルのシーマクラシック2着)しているとはいえ、たやすいことではない。これが卓越した精神力を持つブエナビスタの強みだ。

 とはいえ、何の不安もなかったわけではない。昨秋にG1を3走(天皇賞・秋1着→JC2着降着→有馬記念2着)したこともあって、国内ではなかなか調整ピッチが上がらなかった。出国前にはさしものトレーナーも「今回はだいぶ太いぞ」と懸念を示したほど。それが輸送を挟み、直前追いの超抜気配で不安を一掃した。これならやれる。松田博師の口調は悠然としたものだった。

 「いつもどおり落ち着いているし、馬の体調は良さそう。日本と同じように順調だな」

 すでに報じられているとおり、チーム・ジャパンがまとうポロシャツの袖口には「HOPE」の4文字がある。希望の灯をともす激走をみんなが待っている。

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