最高6億円!オート「重勝式」4・1から発売

[ 2011年3月1日 06:00 ]

 伊勢崎オートレースを主催する伊勢崎市は28日、全国6場(船橋、川口、伊勢崎、浜松、飯塚、山陽)をキャリーオーバーでつないでいく「重勝式」投票(PCと携帯電話によるインターネット投票)を4月1日から発売すると発表した。複数開催場をキャリーオーバーでつなぐ重勝式は公営競技で初めて。オートレースの新規ファン獲得とともに、売り上げ向上の起爆剤となるか注目される。

 競輪、地方競馬の一部で導入された重勝式がオートレースでもスタートする。競輪、地方競馬の重勝式は開催場ごとに単独でキャリーオーバーを積み上げていく方式だが、オートの重勝式は、伊勢崎を中心とした全てのレース場でキャリーオーバーをつないでいく。しかも、オート開催日は漏れなく重勝式を発売。年間発売日数は340日程度が予定されている。これにより、キャリーオーバー額が短期間に増えやすくなり、最高払戻金6億円のビッグチャンスが生まれる可能性もある。

 発売サイトは、ソフトバンクグループのオッズパーク(株)が運営する「Odds Park LOTO」。発売賭式、選択方式は(1)5重勝単勝式=後半5個レースの1着を投票者の選択(セレクト方式)で当てる(2)4重勝2連勝単式=後半4個レースの1着と2着をコンピューターの自動抽出(ランダム方式)で着順通りに当てる--の2通り。1日の当選確率は(1)が3万2768分の1で(2)が983万4496分の1。発売単価はいずれも1口100円で、発売予定時間は、開催前日が午後6時30分から11時30分まで、開催当日が午前8時から発売対象となる最初のレースの発走4分前まで。

 伊勢崎市では「重勝式を発売することにより、オートレースの魅力をさらに広く伝え、新しいお客さまにもオートレースに興味を持っていただきたいと考えております」と話している。

 オートレースでは今年6月、女子選手が約44年ぶりにデビューする予定。それに先立つ重勝式の6場リレー発売で、各主催者ともオートレースを活性化したい考えだ。

 ▼オートレース選手会・梅内幹雄会長 インターネットを利用する新規ファンには、まずは“くじ”のような感覚で購入していただいてオートレースを知ってもらい、これをきっかけにレース場へ足を運んで車券の面白さも味わってもらいたいです。既存のファンにも、新しい賭式で高配当を狙って楽しんでもらいたいですね。

 ≪課題は高い事故レース確率≫キャリーオーバーが魅力の重勝式だが、オートレースならではの課題もある。対象レースのうち1つでも落車によってレースの続行が不可能で競走不成立になると、当該日の投票分は全額返還される。また、アクシデントでレース前に欠車になると、欠車の該当選手に関する投票だけが返還される。競輪よりも事故レースの確率は高く、キャリーオーバーがスムーズにつながらないケースも考えられる。

 ◆重勝式 複数レースの単勝式(1着を当てる)、複勝式(8車立ての場合、3着以内の1人を当てる)、連勝単式(1、2着を着順通りに当てる)、連勝複式(1、2着を順不同で当てる)のいずれかを全て予想して的中させる方法。今回のオートレースでは、単勝式と連勝単式が該当する。他の公営競技では競輪と地方競馬の一部で既に重勝式が導入されている。競輪は指定された連続7個レースの1着を予想する「チャリロト」が、08年4月に平塚競輪場で発売を開始。昨年10月には同場で9億598万7400円の国内最高配当が飛び出した。

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2011年3月1日のニュース