小野次郎ら7人が23年度調教師試験に合格 

[ 2010年12月10日 06:00 ]

手を合わせて健闘を誓い合う(左から)大和田成、小野次郎、木村哲也、栗田徹の各調教師

 JRAは9日、平成23年度調教師免許試験の合格者7人を発表した。今年から例年より約2カ月早めての発表となった。美浦では05年日経賞(ユキノサンロイヤル)など重賞5勝を含む、通算528勝を挙げた小野次郎騎手(40)が合格。「騎手になった時と同じでダービー制覇が目標」と抱負を語った。

 G1勝ちこそなかったが名バイプレイヤーとして重賞戦線で活躍した小野。しかし「最近は騎乗数も減って苦しい部分もあった。いいタイミングだろう。騎手生活に未練はない」とふっ切れた表情で語った。
 新たな気持ちで歩む調教師人生は4~5年前から目指していた。「長年、騎手をやらせてもらい、自分の思い、考えで競走馬を育てるのもいいなと思い始めた。勉強が苦手で思い通りに進まなかったが合格してうれしい」と笑顔も見せた。
 理想は家族のような厩舎だと言う。「スタッフと細かくコミュニケーションを取り、温かみ、一体感がある厩舎を目指したい。調教師の方全員が目標。いいところは全て取り入れていきたい。騎手の時と目標は同じ、日本ダービーです」。騎手として挑み、はね返されてきたダービーの壁。今度は調教師として挑戦する。

 ◆小野 次郎(おの・じろう)1970年(昭45)8月1日、東京都生まれの40歳。86年競馬学校騎手課程。同期に田中勝、角田師、佐藤。89年高松厩舎からデビュー。05年フリー。重賞5勝を含む通算8547戦528勝(9日現在)。
 ◆大和田 成(おおわだ・なる)1976年(昭51)4月28日、東京都生まれの34歳。父は大和田稔元調教師。01年競馬学校厩務員課程。同年本郷厩舎厩務員。現在柴田人厩舎調教助手。定年まで厩舎を経営することが目標。
 ◆木村 哲也(きむら・てつや)1972年(昭47)11月16日、神奈川県生まれの38歳。00年競馬学校厩務員課程。同年佐藤征厩舎厩務員。現在中川厩舎調教助手。木村厩舎所属を誇りに思ってもらえる厩舎づくりが目標。
 ◆栗田 徹(くりた・とおる)1978年(昭53)3月16日、千葉県生まれの32歳。父は栗田博憲調教師。02年競馬学校厩務員課程。03年萩原厩舎厩務員。現在栗田厩舎調教助手。ダービー制覇が目標。
 ◆今野 貞一(こんの・ていいち)1977年(昭52)4月24日、大阪府生まれの33歳。04年競馬学校厩務員課程。05年大久保龍厩舎厩務員。現在宮本厩舎調教助手。1頭1頭がしっかり成績を残せる厩舎が目標。
 ◆高橋 義忠(たかはし・よしただ)1969年(昭44)5月3日、滋賀県生まれの41歳。父は高橋成忠調教師。94年競馬学校厩務員課程。95年吉岡厩舎厩務員。現在高橋成厩舎調教助手。目標は父を超えること。
 ◆吉村 圭司(よしむら・けいじ)1972年(昭47)5月31日、熊本県生まれの38歳。96年競馬学校厩務員課程。同年飯田明厩舎厩舎厩務員。04年池江寿厩舎調教助手。自分の考えをもとに調教、飼料を管理し、強い馬を育てることが目標。

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