【ドバイSC】ブエナ惜敗にペリエ「凱旋門」熱望

[ 2010年3月29日 06:00 ]

ドバイ・シーマクラシックで2着となったブエナビスタ(左)

 ドバイ国際競走が27日(日本時間同日深夜)、メイダン競馬場で行われ、シーマクラシックに出走したブエナビスタ(牝4=松田博)は、直線鋭く伸びたものの、2着に敗れた。鞍上・ペリエはレース後「凱旋門賞でも乗りたい」と熱烈なラブコールを送り、昨年断念した凱旋門賞挑戦が再び現実味を帯びてきた。また、世界最高賞金(1着賞金600万ドル=約5億6000万円)のワールドCに挑んだレッドディザイア(牝4=松永幹)は失速し、11着に終わった。(UAE・仙波広雄特派員)

 シーマクラシック2着ブエナビスタは激闘から一夜明けた28日、しっかりカイバを食べ、静養に務めた。調整にあたった松田助手は「過程も順調だったし(レース)結果にも納得できる」と振り返ったが、惜しい一戦だった。
 勝ったダーレミに3/4馬身差。「あそこまで行ったら…と思うが、道中ペースが遅かったのに、あれだけしまいが来た。満足しているよ」と松田博師は笑みも浮かべながら振り返った。
 ブエナビスタは後方で折り合いをつけ、直線勝負にかけた。「周囲は外に持ち出すと分かっていたから内側を狙った。それはうまくいったと思ったが…」とペリエ。鬼気迫る直線での末脚も、突き抜けるまでには至らなかった。普段乗らない54・5キロの重量に騎乗するため、暑いドバイで服を着込んで減量。結果は0・5キロオーバーウエートだったが、くぼんだ目に気合が表れていた。
 「それでも、この牝馬は素晴らしいよ。順調なら凱旋門賞を狙える」
 過去に凱旋門賞を3勝した名手が、世界の頂点制覇の可能性を認めた。「その時、また騎乗したいか」との問いに「凱旋門でなくても乗りたい」と日本語で答える熱の入れようだ。
 ブエナビスタは帰国後、ヴィクトリアマイルなど国内G1出走が既定路線とされているが「先のことと言っても、とにかく馬の状態を見ないことには」と松田博師。次の海外遠征については「状態を見て良ければ考えるかもしれんが、分からんよ」と話したが、日本のスーパー牝馬の遠征を世界が待っているのは間違いない。

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2010年3月29日のニュース