ヒーロー スローで生きた長距離適性/JC

[ 2008年12月1日 06:00 ]

 【JCの勝因敗因】多くの騎手が敗因に挙げた超スローペースが、優勝馬にとっては最大の勝因だろう。逃げ馬不在とあってある程度は予想できたことだが、1000メートル通過61秒8まで遅くなるとは…。同距離の6R・500万が61秒2。G1馬が折り合いに苦労したのは当然だ。

 先行集団で折り合えたのは逃げたネヴァブションと勝ったスクリーンヒーローだけ。緩い流れでも落ち着いて走れるという優勝馬の長距離適性が生きる流れだった。もうひとつ、見逃せないのがデムーロの技術。前から見ると馬の頭に隠れてしまうほど重心の低いフォームは、見た目にも空気抵抗の低さを感じさせる。これが最後の競り合いで差となった可能性はある。
 ただ1頭、上がり3F33秒台の脚で2着のディープスカイは位置取りが後ろ過ぎた。好スタートから抑えたウオッカは、アクセルを踏みながらブレーキをかけている状態が4コーナーまで続く形。これでは、いかにエンジン性能が高くても消耗してしまう。明らかに不完全燃焼だった。

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2008年12月1日のニュース