2着カワカミプリンセス

[ 2008年11月17日 06:00 ]

<エリザベス女王杯>2着に敗れ引き揚げてくる(左)カワカミプリンセスと横山典弘騎手

 力は出し切った。強さも見せた。ただ、今回ばかりは相手が一枚上だった。一昨年の1着降着の悪夢を振り払うべく、万全の態勢で臨んだカワカミプリンセスだったが、先に抜け出したリトルアマポーラを最後までかわせず、1馬身半差の2着に敗れた。

 「よく走っている。相手が悪かったね。これまで対戦していなかったし“負けるならこれかな”と思っていたけど、悪い予感が当たってしまった。でも、一時不振だった時を思えば、これからチャンスはいっぱいある」。横山典が悔しさを押し殺すようにサバサバと振り返った。
 レース運びは文句なし。空馬に惑わされることなく6番手付近で自分のペースを守った。4コーナーでの外への持ち出しも絶妙。直線でも伸びていた。だが、道中で終始前にいたリトルアマポーラを最後までとらえることができなかった。
 負けて悔いなし。西浦師も意外なくらいすっきりした表情だ。「最高のレースをしてくれた。出来も最高。勝ち馬とは重量の2キロ差もあったし、これで負けたら納得です」。休み明けの前走から10キロ減。パワフルな馬体はギュッと絞り上げられた。2人引きのパドックではグイグイと首を前へと突き出し、最高の気合を誇示していた。ウオッカとダイワスカーレットがいないなら、主役は私。馬がそう主張しているようにも見えた。
 「今後は馬の状態を見て有馬記念(12月28日、中山)を目指したい」と締めくくった西浦師。完全復活した5歳世代の女王。もちろん、暮れの大一番でも有力候補となる。

続きを表示

2008年11月17日のニュース