カノヤザクラ“一直千”/アイビスSD

[ 2008年7月18日 06:00 ]

坂路を駆けるカノヤザクラ

 今年のサマースプリントシリーズ第2戦「第8回アイビスサマーダッシュ」に参戦する4歳牝馬カノヤザクラが17日、栗東トレセン坂路で木曜追い切りを敢行。初の直線競馬へ向け、最後までスピード感あふれる脚色で上昇ぶりをアピールした。

【アイビスSD出走馬


 ここ2走とは明らかに雰囲気が違う。叩き3走目となるカノヤザクラの木曜追い切りは坂路単走。久々を2戦した上積みは稽古の動きに凝縮されていた。一昨年秋のファンタジーS(6着)以来のコンビ結成となる小牧が騎乗。テンから抜群のスピード感でラップを刻んでいく。飛ばしているように見えても、鞍上との呼吸は乱れてはいない。最後まで脚色は鈍ることなく4F51秒0~1F12秒7でフィニッシュ。久々に味わった乗り心地を、小牧はストレートに伝えた。「まじめで必死に走るタイプ。稽古駆けするとは聞いていたけど、けさもいい動きだったよ。いい状態のときに乗せてもらえるね」
 重賞で好走しているだけに51秒台を出せる脚力は当然だとしても、ラスト1Fの伸びと、しっかり13秒台を切ってきたことに上昇度がうかがえる。
 前々走のテレビ愛知オープン12着はゲートを出ず、前走CBC賞5着は道中で前が壁になり…と敗因は明らか。調子を上げてきた今回が本領発揮の舞台と言っていい。橋口師が意気込みを伝えた。「体調面は何も心配していない。もともとゲートは悪くないんだし、1000メートルでも極端に置かれることはないと思う。エンジンが掛かれば、あとはゴールまで目いっぱいに追えるよ」。直線競馬は未経験だが、コーナーのないスピード勝負で、より良さが出ると師はみている。
 橋口厩舎には他にスリープレスナイト、ペールギュント、ダノンゴーゴーの3頭が秋のスプリンターズSをにらみ、サマースプリントシリーズ第3戦以降に参戦を予定している。「4頭ともいい成績を引っさげてG1に行きたい」と橋口師。まずはカノヤザクラがシリーズ第2ラウンドで自身に、そして厩舎に勢いをつける。

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2008年7月18日のニュース