天華えま 初主演「ギャー」迷いは吹っ切れた

[ 2016年8月23日 05:30 ]

初主演舞台に燃える若手男役・天華えま
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 入団5年目の若手男役・天華えまが9月13日、兵庫・宝塚大劇場で行われる「桜華に舞え」の新人公演で初主演に抜てきされた(東京公演は11月10日)。同公演は星組トップスター、北翔海莉のサヨナラ公演としても注目の舞台。幕末、義理にまっすぐ生き、西郷隆盛とともに散った桐野利秋の生涯を描く。

 最初に主演の話を聞いた時のことは、あまりに唐突で記憶に残っていない。「ギャーって叫んだことと“死ぬ気で頑張ります”と言ったことしか覚えてないんです」。その後も「ドッキリだったのだろうか?」と夢見心地だったが、北翔に主演のあいさつに行った時「“やったね~”ってハイタッチしていただいて。あ、頑張らなきゃって思いました」と初めて実感したという。

 母が天海祐希(49)の大ファンだったことから宝塚にはまり、小学校の卒業文集には「宝塚に入りたい」と宣言していた。初めての受験で難関を突破し、しかも首席入学。しかし、実はこの2年ほど自分の思うような舞台ができず悩んでいた。同期の暁千星(月組)、瑠風輝(宙組)が何度も新公主役を務める姿に焦りがなかったわけではない。「同期の活躍は本当にうれしいんです。彼女たちの舞台を見るとこちらも勉強になるし。ただ半面“自分はどうなっていくんだろう?”という不安も確かにあった」。迷いは吹っ切れた。新しいスター候補生の誕生が楽しみだ。(土谷 美樹)

 ★天華(あまはな)えま 8月28日、滋賀県近江八幡市生まれ。近江兄弟社高を経て2012年「華やかなりし日々」で初舞台。身長1メートル71。愛称「ぴーすけ」。

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