愛希れいか 「涙は我慢」大恩人送り出す

[ 2016年5月21日 05:30 ]

「明るく龍さんを送りたい」と愛希れいか
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 月組トップ娘役・愛希れいかが6月10日、兵庫・宝塚大劇場で開幕する「NOBUNAGA<信長>/Forever LOVE!!」で織田信長の正室、帰蝶(濃姫)に挑む(7月18日まで、東京公演は8月5日~9月4日)。心酔するトップスター龍真咲のサヨナラ公演。愛希は「思い出は語り出したら止まらない。気が緩むと泣きそうになるので“危ない”と思ったら体のどこかをつねって涙を我慢しています」と話すそばから泣きだしそうだ。

 トップへの道は、龍が開いてくれたと言っても過言ではない。1メートル67と娘役にしては高すぎる身長。愛希も当初、男役としてスターを目指した。しかし、その愛らしい雰囲気を見抜き娘役への転向を勧めたのは他ならぬ龍だ。「“絶対娘役に変わった方がいい”と。それで踏ん切りがつきました」と振り返る。

 転向1年後には龍の相手役としてトップ娘役となり、4年もの間、組を率いた。大恩人のラストステージ。「龍さんらしく明るくお送りしたい」。龍を見送った後は、次期トップ珠城りょうの相手役として組を引っ張るが「龍さんからの教えを、今度は私がつないでいかないと」。常に涙目だった彼女だが、この時ばかりは力強く決意をにじませた。 (土谷 美樹)

 ★愛希(まなき)れいか 8月21日、福井県坂井市生まれ。坂井中を経て09年初舞台。月組に配属。男役として10年「THE SCARLET PIMPERNEL」で大役を務めるなどしたが11年5月に娘役に転向。翌年4月、龍の相手役としてトップ娘役に就任。かれんなだけでなく、元男役らしい切れのあるダンスも持ち味。身長1メートル67。愛称「ちゃぴ」。

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