凰稀かなめ 1年2カ月ぶり舞台「女性1年生」

[ 2016年4月9日 05:30 ]

「女性1年生の気分」と話す凰稀かなめ
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 元宙組トップスター凰稀かなめ(33)が、東京・帝国劇場で開幕するミュージカル「1789ーバスティーユの恋人たち―」(5月15日まで、大阪・梅田芸術劇場は同21日~6月5日)で約1年2カ月ぶりに舞台復帰を果たす。

 フランス革命に運命をほんろうされる庶民の姿を描くロックミュージカル。凰稀は花總まり(43)とのWキャストでフランス王妃マリー・アントワネットに挑む。

 退団して1年以上たっての“女優初舞台”は最近では遅いリスタートだが、凰稀は「女性の声に戻したい、というのが一番にあって。中途半端に男役延長みたいなのは気が引けた」と説明する。

 宝塚時代、役にのめり込むと眠ることができず「平均睡眠時間3時間だった」という凰稀。卒業後「目覚ましをかけずに起きること、スーパーに普通に買い物に行くこと。そういう何気ないことがうれしかった」と明かした。退団後すぐに海外旅行し、15年ぶりぐらいに年末年始を家族と過ごし体と心をリセット。「自分は何をしたいんだろう? と見つめ直した時“やっぱり芝居が好きだ”と」。そんな時にオファーを受け「このアントワネットなら女女していないし、初めての女性役としてはいいかな?」と一歩を踏み出した。

 実はポスター撮影では、まだまだ女性としての自分を受け入れられず「鏡に写る自分が気持ち悪くって。赤い口紅を付けるのも恥ずかしかった」と振り返る。アントワネットに近づくため? 生まれて初めてネグリジェも買った。「人生の半分を『男』として生きたわけですから。今は女性1年生。慌てず自分らしくやっていきます」と締めくくった。(土谷 美樹)

 ★凰稀(おうき)かなめ 1982年(昭和57)9月4日、川崎市生まれの33歳。00年「源氏物語 あさきゆめみし」で初舞台を踏み雪組に配属。11年に宙組に異動となり翌年7月、同組トップスターに。昨年2月「白夜の誓い」を最後に退団。身長1メートル73。

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