花組・柚香光 「憧れ」のタップでトップ2年目の新境地

[ 2021年2月6日 15:00 ]

男役として新境地を切り開いた柚香光
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 花組トップスター柚香光が新境地を開拓した。大阪・梅田芸術劇場で上演中のミュージカル「NICE WORK IF YOU CAN GET IT」(9日まで)は胸がスカッとするロマンチック・コメディー。

 ブロードウェーでも大ヒットしたものの宝塚版で、舞台は禁酒法時代、1920年代の米ニューヨーク。4度目の結婚を控えたおぼっちゃまジミー(柚香)と、ボーイッシュで酒の密輸を手掛けるビリー(華優希)に巻き起こる珍騒動と恋愛模様、登場人物それぞれが織りなす掛け合いに客席は爆笑の連続だ。後半にかける、まさかまさかの展開に引きこまれ、これ以上ないハッピーエンドで幕が閉じる。

 「ずっと憧れていた」というタップシーンも満載。どこか頼りないジミーを軽妙に生き生きと、それでいてじゃじゃ馬的なビリーを包み込むような包容力。これまでにないキャラクター開拓でトップとして頼もしさが増した。
 「素晴らしい年明けだと心と体いっぱいに感じていただける舞台をお届けできるように務めます」とコメントした通り、トップ2年目の飛躍が期待できそうだ。(土谷 美樹)

 ◇柚香 光(ゆずか・れい)3月5日生まれ、東京都出身。杉並区立和泉中を経て09年初舞台。花組配属。14年「ラスト・タイクーン」で新人公演初主演。19年11月、明日海りおの後を受けトップ就任。身長1メートル71。愛称「れい」。

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