雪組・真彩希帆 「細い糸を通すような」熱唱で花道飾る

[ 2020年12月19日 05:30 ]

「ニュートラルな状態で退団公演を迎えられそう」と笑顔で話す真彩希帆
Photo By 提供写真

 トップスター望海風斗とともに高い歌唱力で人気を得た真彩希帆。来年1月1日、兵庫・宝塚大劇場で開幕するトップコンビのサヨナラ公演「fff― フォルティッシッシモ―/シルクロード」(2月8日まで。2月26日~4月11日=東京宝塚劇場)は、大作曲家ベートーベンの生涯を描いたとあって、その音楽性の高さも期待大だ。

 真彩も「歌も多いです。しかも、感情のまま歌うというよりは細い針穴に細い糸を通すような感覚。丁寧に向かい合いたい」と話し、神経を研ぎ澄ました歌唱が観客の心をとらえそうだ。

 ハキハキとした受け答えが印象的でよく笑う。あっけらかんとしたように見えるが、トップ娘役になってからは「針山の上を歩いているような、気が休まる時がなかった」と命を削って舞台に向き合った。

 しかし、実はコロナの影響で「自粛期間中に自分と向き合って本来の私を取り戻した感覚」と明かす。「心の中にあったはずの感情を取り戻すことができてニュートラルな状態で退団公演を迎えられそうです」。はじけた笑顔に覚悟と自信が見えた。(土谷 美樹)

 ◇真彩 希帆(まあや・きほ)7月7日生まれ、埼玉県蕨市出身。関東国際高を経て12年初舞台。高い歌唱力で将来を期待され花組、星組を経て17年1月雪組に。同年7月トップ娘役就任。身長1メートル64。愛称「きぃちゃん」。

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