雪組・望海風斗 集大成へ未知なる姿も見せる

[ 2020年9月12日 05:30 ]

初コンサートでエネルギッシュに歌い踊る望海風斗
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来年4月11日での退団が決まった雪組トップスター・望海風斗(のぞみ・ふうと)の初コンサート「NOW!ZOOM!ME!」が11日、兵庫・宝塚大劇場で開幕した(19日まで。東京宝塚劇場は26日~10月3日)。

 同コンサートは当初4、5月に東京・文京シビックホールなどで行われる予定だったが新型コロナウイルス感染症の影響でいったん白紙になったもの。この日、約4カ月遅れ、しかも会場を本拠地の宝塚大劇場に代えての開催となり、望海と23人の雪組精鋭が久々のステージにパワーをさく裂させた。

 「まだまだ不安な日々が続く中ではございますが、本当にうれしく思っております」などとあいさつしスタートしたコンサート。本来なら今ごろは、東京宝塚劇場でサヨナラ公演の真っ最中だった。スケジュールの仕切り直しで、退団日も来年4月11日に決まり「(卒業まで)まだまだたくさん日にちはございます。このコンサートでは攻めて攻めて攻めまくる望海風斗から、未知なる望海風斗まで見せていけたら」と、集大成に向かっての完全燃焼を誓った。

 ステージではピアノの弾き語りから宝塚ナンバーはもちろん、フィンガー5の「学園天国」など懐かしのヒット曲を披露。さらに人気アーティスト、ナオト・インティライミ(41)が望海のために初めて書き下ろした「夢をあつめて」を歌い上げ、宝塚随一の歌唱力でファンを魅了した。

 客席が最もわいたのはコントコーナー。「ファントム」のエリック、「壬生義士伝」の吉村貫一郎など、望海が演じてきた役の数々をミックスさせた〝新キャラ〟が登場してのミニ芝居で笑いが巻き起こり、花組時代の映像も駆使しての構成で〝宝箱〟のようなステージに仕上がった。(土谷 美樹)

 ◇望海 風斗(のぞみ・ふうと)10月19日、横浜市生まれ。法政大学女子高を経て03年初舞台。花組配属。09年「太王四神記」で新人公演初主演。芝居、歌、ダンスと3拍子そろったスターとして活躍し14年11月、雪組に組替え。17年7月、トップに。来年4月11日退団予定。身長1メートル69。愛称「だいもん」。



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