雪組・彩風咲奈 たまっていた次期トップのエネルギーが爆発

[ 2020年9月5日 05:30 ]

久々の舞台ではじける雪組・彩風咲奈
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 抜群のスタイルとダンスで定評のある彩風咲奈が4日、次期雪組トップスターに決まった。現トップ・望海風斗(のぞみ・ふうと)の退団にともなうもので、相手役のトップ娘役は花組から11月16日付で組替えとなる朝月希和(あさづき・きわ)に決定した。

 彩風は現在、大阪・梅田芸術劇場で「炎のボレロ/Music Revolution!」(6日まで)に出演中。約1年ぶりの主演作で、抜群のスタイルを生かしたダイナミックなダンス、まっすぐなヒーロ像でファンを魅了している。

 同公演は5月、彩風が初めて主演として全国ツアーを回るはずだった作品。ところが、新型コロナウイルス感染拡大防止のためいったん中止になり、その後劇場を梅田芸術劇場に固定し、先月17日に開幕が決まった。しかし、直前になって再度スケジュールを延期。二転三転を経て約4カ月遅れで開幕を迎え、彩風は初日前日の公開げいこでさえ「こうやって公演できますのも、皆様のおかげ」などと声を震わせ、見る者の胸を打った。

 「炎の…」は1988年(昭63)、星組トップだった日向薫主演で上演されたもので、今回が32年ぶりの再演。1860年代、フランス政権下のメキシコで、家族も財産も失った青年(彩風)が祖国を取り戻すため立ち上がる姿を描いた。緩急付けた抜群のダンステクニック、舞台映えするオーラも申し分なし。公演できなかった4カ月分のエネルギーを爆発させている。(土谷美樹)

 ◇彩風 咲奈(あやかぜ・さきな)2月13日生まれ、愛媛県大洲市出身。市立大洲北中を経て07年初舞台。雪組配属。10年「ソルフェリーノの夜明け」で新人公演初主演。11年「灼熱の彼方」でバウホール初主演。身長1メートル73。愛称「さき」。




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