愛希れいか“宝塚っぽさ”脱却し新たな挑戦

[ 2019年11月2日 05:30 ]

「娘役」として誰かを立てるのではなく、女優として輝き始めた愛希れいか
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元宝塚歌劇団・月組のトップ娘役で女優の愛希(まなき)れいか(28)が9日、東京・TBS赤坂ACTシアターで開幕する「ファントム」(12月1日まで。梅田芸術劇場は12月7~15日)でヒロインのクリスティーヌに挑む。

 同作はガストン・ルルー原作「オペラ座の怪人」をベースにしたミュージカル大作で、今回は俳優・城田優(33)が演出、主演を兼ねることでも話題。愛希も「きっと新しいファントムになると思う。純粋さ、音楽を愛する気持ちを大切に演じたい」と力を込めた。

 パリのオペラ座に立つことを夢見て奮闘するヒロイン像にも思うところがある。「田舎から〝舞台に立ちたい〟と都会に出てくるクリスティーヌと、宝塚を夢見ていたころの自分がすごく重なります。これだけ高いキーを宝塚時代も歌ったことがないので、また新たな挑戦ですね」。

 スターひしめく95期生の1人。同期の礼真琴が星組、柚香光(ゆずか・れい)が花組の新トップスターになることが決まった。「あの2人の知らせには、思わず涙しました。大変なことは絶対にあるけれど、あの場所に立つ人にしか分からない幸せもあるから」とメッセージを送った。

 宝塚を退団して約1年。「今までは常に男役さんを立てる芝居だった。外に出てそういう〝宝塚っぽさはいらないんだよ〟と言われ、今はそういうところとも格闘中です」。ミュージカル女優として順調なスタートを切った愛希は、さらなる高みを目指し挑戦を続ける。(土谷美樹)

◇愛希 れいか(まなき・れいか)1991年(平3)8月21日生まれ、福井県坂井市出身の28歳。07年、宝塚音楽学校入学。09年初舞台を踏み月組に配属。12年4月、トップ娘役に。18年11月、退団。今年6月「エリザベート」のタイトルロールで舞台復帰。



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