花組・明日海りお(下) 後輩へ「常に勉強、研究を続けて」

[ 2019年9月21日 05:30 ]

後輩に思いを託す明日海りお
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11月24日の東京公演千秋楽で宝塚を退団する花組トップスター明日海りお。現在、兵庫・宝塚大劇場ではサヨナラ公演「A Fairy Tale/シャルム!」(30日まで。東京宝塚劇場は10月18日~11月24日)を上演中だ。

 「青い薔薇の精」にふんした幻想的な「A Fairly…」から一転、ショーは男役・明日海の集大成といった仕上がり。黒エンビでの群舞は圧巻で次期トップの柚香光(ゆずか・れい)の背中をそっと押す場面はファンの涙を誘う。最後のステージを前に、明日海は「本当にたくさんのステキな役に出会いました。私なりに悩んだり、うちひしがれたり。でも、どんな時も宝塚が、男役が何より大好きだった。精神的には本当に、ひ弱だったんですけど、いろんなことを経験して根性はついたかな」といたずらっぽく笑った。

 さらに、後を託す後輩たちへの言葉が彼女らしい。「舞台ってその人の取り組み方や人間性が大きく作用する」と持論を展開した上で「宝塚にいる私たちは『生徒』という立場であることを忘れてはいけない。常に勉強、研究をし続けなければいけないし、それができているのも周囲の温かい思いがあるからこそなんだ、と。そういう精神を変わらず持ち続けてほしい」と宝塚への思いは最後まで熱かった。(土谷美樹)

 ◇明日海りお(あすみ・りお)6月26日生まれ、静岡市出身。静岡雙葉中を経て03年初舞台。月組配属。13年3月、花組に組替えし14年5月トップスター就任。身長1メートル69。愛称・みりお。

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