真風涼帆(上)新人公演の再演へ「リアリティー出す」

[ 2019年4月13日 15:22 ]

宙組公演「オーシャンズ11」宝塚大劇場(4・19~5・27)東京宝塚劇場(6・14~7・21)

思い出深い作品の再演に「光栄」と話す真風涼帆
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 米俳優ジョージ・クルーニー主演で大ヒットした「オーシャンズ11」の宝塚版が19日、兵庫・宝塚大劇場で開幕する(5月27日まで。東京宝塚劇場は6月14日~7月21日)。

 宝塚ではこれが3度目の上演。宙組トップスター真風涼帆(まかぜ・すずほ)にとっては11年、星組時代に新人公演で主演した思い出深い作品で「(最初聞いた時は)驚きでしたが、凄く光栄」と目を輝かせた。しかも、親友ラスティー役は当時と同じ芹香斗亜(せりか・とあ)。真風も「あの時と同じ役を、2人ともがそろってできるなんてなかなかないので、本当にビックリ」と、お互い組替えを経験し9年越しの「運命」に声を弾ませた。

 当時、お手本となる本役は後にレジェンドとも評される星組トップの柚希礼音。「出番じゃない場面でもずっと舞台袖で柚希さんを追って“盗めるところは盗みたい”の一心でしたね」と当時を懐かしんだ。

 新人公演時代は「自分も未熟で、少しでも大人っぽく見せなきゃ、と必死だった」と振り返り「今回はもちろん“ただ頑張る”だけじゃない部分を探っていくわけで、そういうところが凄く難しい」と、経験者だからこその「高い壁」に挑む。

 コスチュームには頼れない難しさ、男役ならではの色気、さらには宝塚らしさを抑えた部分も必要な難役。「十何年、宝塚でやってきた中でのリアリティーさを出していければ」。その表情は頼もしかった。(土谷 美樹)

 ◆真風 涼帆(まかぜ・すずほ)7月18日生まれ、熊本県菊池郡出身。県立大津高を経て06年初舞台。星組配属。09年「My dear New Orleans」で新人公演初主演。11年「ランスロット」でバウホール初主演。15年5月、宙組に組替えとなり17年11月、トップ就任。1メートル75。愛称「ゆりか」。

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