榛名由梨 新旧「ベルばら」スター共演 “初代オスカル”の思い

[ 2019年1月26日 11:36 ]

「ベルサイユのばら45」(1・27~2・9東京国際フォーラム、2・16~24梅田芸術劇場)

第1次ベルばらブームを懐かしむ榛名由梨
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 宝塚史上最大のヒット作“ベルばら”の初演から45年。同作に出演してきた新旧スター競演の「ベルサイユのばら45」が1月27日、東京国際フォーラムで開幕する(2月9日まで。16〜24日、大阪・梅田芸術劇場)。

 元月組トップスターで、初代オスカルの榛名由梨(73)は「劇画がすでに大ヒットしてましたから。“生身の人間にできっこない”なんて脅迫めいた手紙とか、封筒にカミソリが入っていたこともありましたよ」と恐怖体験をサラリと明かした。

 そんなこともあって1974年(昭49)8月29日。初日の舞台裏で榛名は「足がガタガタ震えた」という。しかし、その日のフィナーレ。「3階の上の方から滝のように拍手が降ってきた」と、体験したことのない反応に鳥肌が立ち、確かな手応えを感じた。その後社会現象にまで発展したのはご存じの通り。当時、芸能界でもファンが多く名女優だった故京塚昌子さんから「巻紙に筆で書いたお手紙を頂きました。大事に化粧前に飾ってたわ」と懐かしんだ。

 今回のステージでは榛名はじめ汀夏子(72)、安奈淳(71)、麻実れい(68)に「平成のベルばら」を支えた涼風真世(58)や一路真輝(54)に、退団したばかりのスター、現役生までそろい、名曲や名場面、トークも繰り広げる。当時の失敗談や裏話も聞けそうだ。

 榛名は「ラブシーン、所作、目線の送り方。宝塚に必要なすべてが詰まっている教科書」と、ベルばらを評し「世代交代をはかりながら、時代を超えて上演し続けるのはうれしい限り。昭和の私たちに平成、そして新元号まで語り継がれる作品になってほしい」と思いを込めた。(土谷 美樹)

 ◆榛名 由梨(はるな・ゆり)1945年(昭20)8月19日生まれ、兵庫県三田市出身の73歳。63年、宝塚歌劇団に入団。73年月組トップスターに。75年、花組に異動し安奈淳とダブルトップに。77年「風と共に去りぬ」の初代レット・バトラー。その後専科に異動し88年退団。

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