暁千星 憧れ「トート」で新人公演卒業 月組ホープの視線は新ステージへ

[ 2018年8月11日 12:39 ]

新人公演「エリザベート」(9・11宝塚大劇場、11・8東京宝塚劇場)

最後の新人公演で大役・トートを演じる暁千星
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 月組若手スター、暁千星(あかつき・ちせい)が最後の新人公演となる「エリザベート」で4度目の主演に挑む。09年、元月組トップスター瀬奈じゅんが主演の「トート=黄泉(よみ)の帝王」を演じた「エリザベート」のチラシに目を奪われ、宝塚に夢中になった。「凄く格好良くて、それまで宝塚を知らなかったけれど、自分のスケジュール帳の表紙に貼ったことを覚えています」と、今も興奮気味に振り返る。

 暁と言えば、はつらつとした表情でキレのあるダンスを繰り出すのが持ち味。今回はどっしりとした存在感が求められる役とあって、暁は「自分がどんなトートになるのか想像できないけれど、最後の新人公演まで自分の持ち味にない役を勉強させてもらえるんだ、と思うと本当にうれしい」と素直に喜んだ。

 入団当初からスター候補生として注目を集め、順調に階段を上ってきた。今回は本公演でも、若手スターの大役とされるオーストリア皇太子・ルドルフに抜てきされるなど、今や本公演でも頼もしい存在。「新公を卒業するのは青春が終わるみたいで寂しい。7年も劇団にいるんだ、と時の早さを感じるけれど、男役節目の10年まであと3年。もっともっといろいろ身につけていかなきゃ」と、新しいステージへはやる気持ちもある。今回の大役は、暁にとっても大きく飛躍するチャンスだ。(土谷 美樹)

 ◆暁 千星(あかつき・ちせい)9月14日生まれ、広島県福山市出身。福山暁の星女子中を経て12年初舞台。月組配属。14年「明日への指針」で新人公演初主演。17年「Arkadia」で、バウホール単独初主演。身長1メートル72。愛称「ARI」。

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