愛月ひかる 初の東京主演作はオレ様キザ男

[ 2017年12月19日 07:00 ]

「引き算の演技は難しい」と話す愛月ひかる
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 宙組男役スター・愛月ひかるが来年1月7日、大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで開幕する「不滅の棘(とげ)」で約3年半ぶりに主演を果たす(15日まで。23〜29日、東京・日本青年館ホール)。

 愛月にとっては初めて東京で上演される主演作で「いつかは絶対東京で主演したい、と思っていたので、やるからには全力で挑みたい」と力もこもる。

 同作は春野寿美礼(45)が花組トップスター時代の03年に上演され、衣装もセットも白で統一された斬新なステージで、語りぐさになっている伝説の舞台。不死の薬を手に入れた青年の虚無的で波乱に満ちた人生を描く。「キザでオレ様で心がすさんでいて…。いつも、ついつい200%でやってしまう私が“全力で挑みたい”と言いながら(演出の先生には)出し惜しみする格好良さを出してほしい、と。足し算じゃない引き算の演技はすごく難しい」と話す。

 ここ最近、難役を次々にこなし成長を遂げた。特に昨年「エリザベート」でのルキーニは、大きな手応えを感じた。「あの時には下級生の前でコテンパンに怒られて。あれがあったからこそ、今は稽古場で何しても恥ずかしくない根性がついた」。大きな壁を越え今年は「王妃の館」で“笑い担当”を担って劇場を沸かせ、前作「神々の土地」ではラスプーチンの怪演でファンの度肝を抜いた。たくましく成長を遂げた愛月のオレ様キザ男は必見だ。(土谷 美樹)

 ◆愛月(あいづき)ひかる 8月23日、千葉県市川市生まれ。私立日出学園中を経て07年初舞台。宙組配属。10年「誰がために鐘は鳴る」で新人公演初主演。14年「SANCTUARY」でバウホール初主演。身長1メートル73。愛称「あい」。

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