暁千星 父譲りの広い肩を格好よく

[ 2017年12月4日 20:30 ]

屈託のない笑顔が印象的な暁千星
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 月組期待の男役、暁千星(あかつき・ちせい)の初の単独主演作「Arkadia アルカディア」が1日、兵庫・宝塚バウホールで開幕した(12日まで)。

 幼少期、家庭に恵まれず人を信用できない青年が、ある女性とダンスに出会うことで本来の自分を取り戻す…という屈折した役どころ。これまで出会ったことのない、素顔の暁とは真逆のキャラクターに「私、すぐ人信用しますしね。だまされやすい。気持ちは分かるんだけど心からそういう感情が湧き出るまでが難しかった」と笑った。

 天性の華やかさと、切れのあるダンスは下級生のころから話題だった。今回は踊りまくる役。実はこの直前、得意だったはずのダンスに悩んでいた。「単純な技術のことではなく、どういう方向性のダンスをやっていったらいいんだろう?とか、成長している感じがしなくて」。しかし、今回初めて学ぶダンスの技や、細やかさで光が見えてきたという。

 父はプロ野球・南海ホークスなどで活躍した元投手の山内和宏氏。父から受けた幅広い肩と高い身長に、今は本当に感謝している。「男役さんの格好いい背中を見て“私、ここに入りたい”って思ったんです。だから私もこの肩を格好よく見せられる男役になりたい」。初主演作で、さらに高みを見た暁の未来は明るい。 (土谷 美樹),

 ◆暁 千星(あかつき・ちせい)9月14日、広島県福山市生まれ。福山暁の星女子中を経て12年初舞台。月組配属。14年「明日への指針」で新人公演初主演。15年「A―EN(エイエン)」で朝美絢と日替わりでバウホール初主演。身長1メートル72。愛称「ARI」。

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