美弥るりか “二重人格”に共感 初の単独主演

[ 2017年4月29日 06:30 ]

入団15年目にして初の単独主演に挑む美弥るりか
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 月組スター美弥るりかが29日、大阪・梅田のシアター・ドラマシティで開幕する「瑠璃色の刻」で入団15年目にして初めての単独主演に挑む(5月7日まで。東京公演は赤坂ACTシアターで5月13〜21日)。

 18世紀のヨーロッパに実在したなぞ多きサン・ジェルマン伯爵を題材にしたミュージカル。美弥は、顔が似ていることでその伯爵になりすまし、歴史の波にのみ込まれる青年を演じる。「素顔に戻ったときと、伯爵に化ける時のギャップが大事。ルックスはもちろん声色も変えたい」と演技プランは限りない。

 芸名を持つタカラジェンヌにとって、別の人格を歩む今回の役の心境はよく分かるという。「“美弥るりか”として経験を積めば積むほど、本名の自分は何も得てないのでは?と思うことがある。そういう不思議な感覚を今回の芝居にも生かしていきたい」と話す。

 前回の大劇場公演「グランドホテル」で、あこがれの涼風真世(56)も演じたオットー役を担当したことが、大きな経験になった。「今まで何やっていたんだろう?って思うぐらいの衝撃でした。“男役”というより“人間”に向き合った感覚」と今も興奮気味に振り返る。宝塚であえて「男役」という固定概念から解放された“役者”美弥の初主演作に注目だ。

 ◆美弥(みや)るりか 9月12日、茨城県生まれ。桜丘女子高を経て03年初舞台。星組に配属され、10年「ハプスブルクの宝剣」で新人公演初主演。12年4月、月組に組替え。14年には凪七瑠海と「THE KINGDOM」でダブル主演を果たした。身長1メートル68。愛称「るりか」。

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