紅ゆずる 小学校時代の夢 千秋楽まで喜びお預け

[ 2017年3月15日 19:30 ]

「“夢がかなった”と言えるのはまだ先」と気を引き締める紅ゆずる
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 星組トップスター・紅ゆずるのお披露目公演「スカーレット・ピンパーネル」が10日、兵庫・宝塚大劇場で開幕した。フランス革命後の混乱期、断罪される無実の貴族を助けようと、仲間と立ち上がる英国貴族を描く名作。宝塚でもこれまで2度上演された。初演の08年には紅が初めて新人公演で主演を務めた思い出の作品だ。

 小学校の卒業アルバムには「将来の夢は宝塚のトップスター」と書いていた。当時、バレエすら習っていなかったのに、だ。ひと言では語り尽くせない宝塚生活だが、まさに「大きな夢」をかなえた。しかし、紅にとって「夢をかなえた瞬間」はまだ先なのだという。トップに就任したことがゴールではなく「千秋楽までちゃんとできました、公演が成功しました、と思える時にこの夢がかなうんだと思う」と話す。

 新人時代、当時のトップだった安蘭けい(46)に言われたことは、今も支えになっている。「あなたの良さは“体当たり”だ」と。注意されないように縮こまるのではなく「とりあえずぶつかってみよう!と。トップになったからといってその姿勢を変えるのは無理。だから組のみんなにも思いっきりぶつかってほしい」。新生星組が力強く発進した。(土谷 美樹)

 ◆紅(くれない)ゆずる 8月17日、大阪市生まれ。東大谷高を経て02年初舞台。星組に配属。08年「スカーレット・ピンパーネル」で新人公演初主演。11年「メイちゃんの執事」でバウホール初主演。15年には「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」に主演し話題に。昨年11月、北翔海莉の退団を受けトップスター就任。身長1メートル73。愛称「さゆみ」。

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