竹中功のナニワ新報

vol.20 オモロイおっさんの梅干しのタネ飛ばしイベント

[ 2018年1月20日 05:30 ]

梅干しのタネ飛ばし世界選手権を主宰する白尾氏
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 どこから思い付いたのか?梅干しのタネ飛ばし世界選手権の主宰者・白尾克己氏は「誰もやってないことをやりたいんです。大阪にはオモロイことを考える人は多いですが、ボクは実際にやってしまいました!」とひげ面の笑顔で「ウッシッシ」と話す。アホらしいことを本気でやるのが大阪人の特色だ。

 昨年に開始された「飛梅伝説!梅タネ飛ばし世界選手権」は今年で2回目を迎える。何やかんや言うても、単なる梅干しのタネの飛ばし合いなのだが、大変に盛り上がっている。昨年は111人の参加があり年齢も4〜72歳までと幅広い。イギリス、アメリカ、タイ、韓国、中国からも参戦している。

 「海外からの参加者も多いですね?」と聞くと、「アホなことを本気でやるのに言葉はいらんようですわ」とまた笑っている。

 実際の記録は昨年の1位は8メートル55、2位とは18センチ差だった。この選手権、実は菅原道真の「飛梅伝説」にちなんではじめられたものだそうだ。菅原道真が平安京朝廷内での藤原時平との政争に敗れて遠く大宰府へ左遷された時、屋敷内の庭木のうち、日頃から愛でてきた梅・桜・松の木との別れを惜しんだという。道真を慕う庭木のうち、桜は主人が遠い所へ去ってしまうことを知って悲しみに暮れて見る見るうちに葉を落とし枯れてしまったが、梅と松は、道真の後を追いたい気持ちを強くして空を飛んだ。松は途中で力尽きたが、梅だけは見事一夜のうちに主人の暮らす大宰府まで飛んでゆき、その地に降り立ったという。

 このイベントに対し大阪天満宮も本気だ。イベント当日の朝、本殿で使用する“梅干し”を奉納。参加者全員の願いが届くように祈祷する。競技終了後は自分でタネを拾い、事前に受け取っているお守り袋に入れて天神さんのお守りとして持ち帰る。そんなアホみたいなことを本気でやっているのだ。

 この白尾氏は元々はテレビ番組の構成やコーナーの企画を考える放送作家だった。ダウンタウンの東京進出前夜の毎日放送の大人気番組「4時ですよ〜だ」のスタッフとして参加してきた時からの付き合いだ。その後、彼は転業し、天神橋筋商店街1丁目に「立ち呑み一生懸命」を立ち上げ。身に付いていたエンタメ精神を生かし、天神橋筋でBBQ大会やお花見、クリスマス会、餅つき大会、運動会などお客さんと盛り上がるイベントを数多く行ってきた。今では天神橋筋商店街3丁目に「鉄板焼べろべろばあ」をオープンさせ、お笑いや放送業界の友人たちが毎日のように集っている。

 彼に言わせると「大阪天満宮が梅干しのタネ飛ばしの聖地、高校野球の甲子園やテニスのウインブルドンに匹敵するように、盛り上げていきたいと考えております」と鼻息は荒い。この日の司会は世界を笑わせる「ぜんじろう」がつとめるのも見逃せない。

 ▽第2回梅タネ飛ばし世界選手権 2月4日午前11時より大阪天満宮で開幕。当日飛び入り参加も可能(参加費500円)

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