365日 あの頃ヒット曲ランキング 8月

【1979年8月】カリフォルニア・コネクション/歌う水谷豊 コミカルな演技とは正反対

[ 2011年8月8日 06:00 ]

 ★79年8月ランキング★
1 関白宣言/さだまさし
2 カリフォルニア・コネクション/水谷豊
3 銀河鉄道999/ゴダイゴ
4 波乗りパイレーツ/ピンク・レディー
5 おもいで酒/小林幸子
6 アメリカン・フィーリング/サーカス
7 思い過ごしも恋のうち/サザンオールスターズ
8 ポーラー・スター/八神純子
9 愛の嵐/山口百恵
10 きみの朝/岸田智史
注目おやじの海/村木賢吉
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

 【カリフォルニア・コネクション/水谷豊】

 素顔は異常なくらいテレ屋だということがテレビ出演で分かってしまった。

 俳優の水谷豊がリリースした5枚目のシングルは、日本テレビ系「熱中時代 刑事編」の主題歌として夏場にヒット。ドラマのオープニングでこの曲をバックにした一人芝居が好評で、レコード売り上げは66万枚を記録。TBS「ザ・ベストテン」では7月26日から8月16日まで4週連続1位に。「熱中時代」を放映するテレビ局ではなかったため、ベストテンに12週ランクインしながらも出演2度だけ。しかも、撮影現場からの中継だった。

 この時、司会の黒柳徹子とのやりとりは非常に苦手で見ている方がドキドキしてしまうほど。歌もかなり緊張して歌っており、ドラマで見せたコミカルな演技とは正反対の水谷がそこにいた。

 作詞は山口百恵のヒットメーカーで知られる阿木燿子、作曲は平尾昌晃という、当時としては珍しいコンビ。阿木の詞も百恵ちゃんの世界とはまた違った男の純情さの一面を描いており、平尾の曲もイントロからインパクトがあり、ノリの良さはいわゆる“売れ筋”のメロディー。レコード売り上げも好調だったが、中高生の友だったラジオのリクエストではダントツの人気だったのは、水谷の兄貴的存在感が若者の心をとらえたからにほかならない。

 最近では「熱中時代」と同じ刑事ドラマでも全く毛色が違う「相棒」で、若き日を上回る人気ぶりの水谷。あくまでも俳優が主だが、ここ数年音楽活動も再開している。

 08年に22年ぶりにアルバムをリリース。コンサートも3大都市ツアーを組んだ。「向いていないのかなと思って離れた」という歌の世界だが、「相棒」で杉下右京という当たり役を経験し、もう一度挑戦する気持ちが芽生えた。「ずっとやり残したことがある、と言う気持ちが心のどこかにあった」。年齢を重ねて、経験を重ねてたどり着いた心境である。

続きを表示

バックナンバー

もっと見る