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【1998年3月】my graduation/SPEED “卒業”に込めた意味とは…

[ 2012年3月18日 06:00 ]

 ★98年3月ランキング★
1 my graduation/SPEED
2 Time goes by/Every Little Thing
3 長い間/Kiroro
4 LOVE AFFAIR~秘密のデート~/サザンオールスターズ
5 Be Yourself!、always/V6、20Century
6 散歩道/JUDY AND MARY
7 蒼い霹靂~JOG edit~/T.M.Revolution
8 息もできない/ZARD
9 ニシエヒガシエ/Mr.Children
10 winter fall/L’Arc~en~Ciel
注目冷たい頬/スピッツ
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

【my graduation/SPEED】

 97年にリリースし、大ヒットした「White Love」でバラード系の曲を歌い、新境地を見出したSPEED。98年の年明け時点で平均年齢14・5歳の4人の女の子が次に取り組んだ題材は人生の大きな分岐点になる“卒業”。そこには単に学校を卒業するという意味だけではない、いろいろな意味が含まれていた。

 3月にメンバーの上原多香子が中学を卒業という、タイムリーな話題もあったが、島袋寛子と今井絵理子はまだ小学校しか卒業したことのない13歳と14歳。「graduationって何ていう意味?卒業…まだよく分からない」(島袋)というのが偽らざる本音だった。そこは年の功?最年長(といっても16歳だが…)の新垣仁絵が体験を踏まえた解釈をした。

 「出身の沖縄を離れ、東京でプロとしてデビューすることになった時が私たちの“卒業”だった。そのイメージを持ってレコーディングに臨んだ。卒業は新しい旅立ちだし、悲しい別れじゃない。前向きな気持ちを歌に込めた」。

 作詞作曲を務め、SPEEDのデビュー以来、プロデュースをしてきた伊秩弘将も同じ考えだった。「人生のさまざまな“卒業”の場面にあてはまる歌にしたかった。今まで当然にあったものや昨日までの自分自身とも決別し、歩き出さなければならない姿、それを越えて行ける生命力を表現した」。

 卒業シーズン前の2月18日にリリース。オリコンチャートでは初登場で1位となり、前作の「White Love」に続いて大ヒットし、CDシングルは148万枚をセールスした。

 最初はバラード調でスタートするものの、サビの部分で一転して曲調が変わり、最後は大コーラスとフェイクで締める。「1曲で2つの世界がある。歌っていて難しいが楽しくもある」と島袋。さまざまな卒業を迎える3月に聴きたい曲の1つである。

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