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365日 あの頃ヒット曲ランキング 2月

【1996年2月】空も飛べるはず/スピッツ 一度断られ“ご指名”で主題歌に

[ 2012年2月15日 06:00 ]

 ★96年2月ランキング★
1 DEPARTURES/globe
2 空も飛べるはず/スピッツ
3 Chase the Chase/安室奈美恵
4 ガッツだぜ!!/ウルフルズ
5 マイ・フレンド/ZARD
6 胸さわぎを頼むよ/SMAP
7 LOVE NEVER DIES/アルフィー
8 プライマル/オリジナル・ラブ
9 ラストシーン/布袋寅泰
10 グロリアス/GLAY
注目夢見る少女じゃいられない/相川七瀬
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

【空も飛べるはず/スピッツ】

 どうしてもスピッツの曲を主題歌にしたかった。

 フジテレビ系の連続ドラマ「白線流し」の制作が決まると、番組プロデューサーは真っ先にスピッツ側にオファーを出した。連ドラの主題歌はおいしい話である。ヒットにつながる確率が格段にアップするからだ。

 ところが、マイペースそれでも確実に歩んできたスピッツにとっては、おいしい話よりも自分たちのプランの方が大切だった。ドラマは1月にスタート、主題歌は2月に発売するというスケジュールが引っかかった。スピッツはそのころ2月リリースの新曲を用意。どこともタイアップせず、彼らのスタイルであるFMやラジオからリスナーの共感を経て、広めていくという考えがあった。ドラマのために新譜を急いで用意するという、他のアーティストなら計画を変更してまでやりそうなことを受け入れなかった。

 話は流れた、はずだった。しかし、ドラマ制作スタッフはあきらめ切れない。長野の高校3年生と同世代の男子と女子が、人生に進路に揺れる心を描いた作品に、スピッツのボーカルであり、作詞を担当する草野マサムネの文学的で言葉のイメージを大切にする世界はどうしても切り離せなかった。再度、主題歌の要請をした時、番組側はより具体的なお願いをした。「新譜が難しいのなら、“空も飛べるはず”で」。

 2年前にシングル盤としてリリースされたが、売り上げは3万枚程度で終わった曲だった。しかも、あるドラマの主題歌候補として書いたものだが、結局ボツになった作品。それを使いたいというのだから、惚れ込みようはかなりのものだった。

 これは大当たりした。ドラマがスタートと同時に話題となり、素早く反応した人がレコード店の隅っこにあった2年前にリリースされたCDを手に入れたケースもあったが、それはまれで「いつ発売するのか」問い合わせが殺到した。あらためてレコーディングすることはなく、旧譜を引っ張り出して増産。2月に入り、大量に店頭に並んだ。

 2月12日付のオリコンチャートでは1位となり、スピッツとしてはシングルで初の1位を獲得。CDの売り上げは前回の3万枚から143万枚に。すでに前年の「ロビンソン」のヒットで広く知られるようになってはいたが、「空も飛べるはず」でファン層は拡大をみせ、以後「チェリー」(96年4月発売)から「スカーレット」(97年1月発売)まで、「空も…」と合わせて4曲連続1位を獲得した。

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