菊水丸店主 珍宝堂

大発見や!!太鼓の保存は天井につるすに限る

[ 2019年10月2日 05:30 ]

太鼓とともにポーズ!
Photo By 提供写真

 今年の1月、スイスホテル南海大阪で開催された「関西演芸推進協議会 新春例会」で元吉本興業の社員で現在はYES―fmの営業企画におられる久保利子さんと久方ぶりにお目にかかりました。その時に「菊水丸さん、主人の実家の蔵に古い太鼓があるのですが、いりませんか?」と屋根裏につるされくくりつけられた画像を見せてくださったのです。

 一瞬、私は目を疑い「一体、なんで」と叫びそうになりました。なぜならば、太鼓は床に置くと湿気で皮がふやけて重低音の響きがうせてしまうので台座の上で保存します。しかし、天井高くにぶら下げておくというのは、見たことも聞いたこともございません。とにかく重量もありますから危険です。「河内音頭のリズムは太鼓が刻みます。欲しいです」と申し上げ、盆踊りツアーの全日程が終了するのを待って旧家のお屋敷ヘ取りに伺いました。

 ご主人は、最近まで蔵の中ヘ入ったことがなく、太鼓を何に使っていたのかなど、詳細は分からないそうです。ただ、太鼓と柱の間に挟んであったのが1967年(昭42)6月9日の毎日新聞でした。なんと、入場料金が全館自由席330円の角座の広告が載っています。これも珍宝です。

 考えるに、51年間は屋根裏につるされていたのでしょう。太鼓もドーンとええ音が鳴りましたので、太鼓の保存は天井につるすに限るとの結論です。大発見や。(河内家菊水丸)

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