菊水丸店主 珍宝堂

西岡恭蔵さんが“最後に”歌いに来て下さった「A DAY」

[ 2019年9月18日 05:30 ]

99年、MBSラジオ「冬眠返上菊水丸」で「A DAY」を歌いに東京から来てくださり大感激(左)
Photo By 提供写真

 先日、テレビで矢沢永吉さんのドキュメンタリーを見ていて、急に昔のアルバムが聴きたくなり、レコード盤を引っ張り出して、名曲「A DAY」に針を落としました。

 これを作詞されたのは、フォークシンガーの西岡恭蔵さん。親交があった菊水丸一座のギタリスト・石田雄一さんを通じて、テレビ番組、ライブの企画で、矢沢さんに提供された「A DAY」を歌って欲しいとお願いをしたのですが、答えはいつもNO。私は諦めることなく、折に触れて依頼の手紙を送り続けました。

 その甲斐(かい)あって、1999年(平11)2月10日収録のMBSラジオ「冬眠返上菊水丸」に「一度だけですよ」とのお約束で「A DAY」を歌いに東京から来てくださり大感激。スタジオにて「以前から菊水丸さんは熱烈なラブコールを送ってくれてはったので」と仰ってのスタジオ生ライブが実現。

 オンエアは2月20日。直後より、矢沢永吉ファンから再放送のリクエストが殺到したのです。その余韻が残る4月3日、西岡さんは自ら命を絶たれました。放送出演は、私のラジオがラスト。

 今年はお亡くなりになって20年。振り返ってみますと、西岡さんは人生を終える前に「A DAY」を私のために歌いに来てくださったと思うのです。確認する術はありませんが…(河内家菊水丸)



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