菊水丸店主 珍宝堂

「偲ぶ会」で思い出した松之助師匠の舞台

[ 2019年4月17日 18:36 ]

リーガロイヤルホテルで開かれた「笑福亭松之助師匠を偲ぶ会」に出席
Photo By 提供写真

 先日、リーガロイヤルホテル大阪で開かれた「笑福亭松之助師匠を偲ぶ会」に出席しました。 一、いやなことはするな、これ長寿の秘けつなり


一、遣るといえばすぐに貰え、気の変わらぬうちに


一、ロダン作「考える人」は姿勢がワルい、禄な考えは浮かばぬ  納得すること、どうでもいいことを織り交ぜての「YUIGON」が記された栞(しおり)を受付で頂き、献花を待つ間に読み、思わず吹き出しました。 祭壇の遺影に手を合わせ、若手時代に劇場出番をご一緒した折の出来事を思い出したのです。それは、私が20歳の時。1983年(昭58)8月下席。旧なんば花月の27日、昼の部の松之助師匠の出番が急きょ、やすしきよし師匠のスケジュールの都合で入れ替わったのです。 「かなんなぁ…キー坊の後かいな…客席もざわついてるから、硬いネタやったろ」と高座へ上がり「さんまの師匠の松之助です」とのツカミから入る新作落語「テレビアラカルト」ではなく、古典の「三十石」を船唄入りで語られたのです。 いつしか場内が幕末から明治の時代の空気感に包まれたことが、今でも忘れられません。 


(河内家菊水丸)

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