藤井8冠 名人戦最年少防衛 谷川超え21歳10カ月 「内容に反省もあった」けどタイトル戦無傷22連勝

[ 2024年5月28日 05:00 ]

名人戦初防衛の藤井聡太名人(撮影・我満 晴朗)
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 将棋の第82期名人戦7番勝負(毎日新聞社、朝日新聞社主催)第5局は27日、北海道紋別市のホテルオホーツクパレスで第2日が指され、先手の藤井聡太名人(21)=王将含む全8冠=が挑戦者・豊島将之九段(34)を99手で下した。シリーズ成績4勝1敗で初防衛を決めた。

 対局前日の25日、紋別市内のアザラシシーパラダイスでゴマフアザラシの餌付けを体験。ジェスチャーひとつで初対面のアザラシをくるくる回転させた。対局本番では豊島から初めてぶつけられた四間飛車を苦もなく制圧した。

 「アザラシと触れ合い、リラックスして(対局に)臨むことができました」と目尻を下げる藤井。この日の勝利でタイトル戦無傷の22連覇に達した。21歳10カ月での名人防衛は1984年に谷川浩司・現17世名人が樹立した22歳1カ月を更新する最年少記録。息をするように棋界の歴史を書き換えていく。通算でのタイトル獲得22期は歴代6位となる。

 豊島から初めて飛車を振られた戦いを「一応、考えられる作戦と事前に思っていました」とし、ためらわず金銀4枚で自王を穴熊に囲った第1日。その代償で「攻め駒が少ないので、それほど自信がなかった」と語るものの、第2日は強固な堅陣をほとんど保ったまま、相手王を鮮やかに寄せ切った。

 「今シリーズは内容に反省もあったと思いますが、何とか防衛という結果を出せたのは良かったです」

 ちなみに北海道対局は無傷の7連勝。「やはり食べ物がおいしい。いい環境で指せていると思っています」と地元へのリップサービスも忘れない。

 タイトルは奪取より防衛が難しいと先人は言う。「結果としてはそういうことを感じることもあった」と名人は振り返る。今年度は5勝3敗と苦戦して不調説がささやかれることに「少し読みの精度が下がり、それがミスにつながっている。これまで経験の少ない将棋が多く、判断力が十分ではない」と実直に明かす。そんな状態でも名人を防衛した。大きな1勝だ。

 次局は31日の第9期叡王戦5番勝負第4局(千葉県柏市)。こちらは同い年の伊藤匠七段(21)に1勝2敗と、自身初のカド番に追い込まれている。負ければ8冠陥落のスリリングな戦い。「やるべきことは今までと変わらない。引き続き精いっぱい頑張りたい」と口元を引き締めて言い切った。

 ≪豊島好機をつかめず≫5期ぶりの名人復位を目指した豊島は3連敗後に1勝を返しただけで敗退。温めていた振り飛車で藤井に勝負を挑み、中盤までは均衡を保ったように見えたが、攻勢に転じるチャンスは最後までつかめなかった。シリーズを回顧し「序中盤で悪くなると厳しいと思っていたが、2、3、5局がそういう展開になった。全体的にちょっと良くない手が多かった」と視線を落としていた。

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