「セクシー田中さん」漫画家・芦原妃名子さん急死 50歳 日テレ昨年10月期ドラマで制作側とトラブル

[ 2024年1月30日 05:20 ]

芦原妃名子さん公式X(@ashihara_hina)から

 昨年10月期にドラマ化された漫画「セクシー田中さん」の作者である漫画家・芦原妃名子(あしはら・ひなこ、本名松本律子=まつもと・りつこ)さんが29日、栃木県内で死亡しているのが見つかった。50歳。兵庫県出身。自殺とみられている。26日にSNSで「…田中さん」のドラマ脚本を巡るトラブルを公表したばかりだった。

 芦原さんは28日に関係者から行方不明者届が出されていた。警視庁が捜索していたが、29日に栃木県内で死亡しているのが見つかった。遺書のようなものも発見され、警察は現場の状況などから自殺とみて調べている。

 芦原さんは26日にSNSで「…田中さん」のドラマの制作側とのトラブルを公表した。同作は木南晴夏(38)が主演し、昨年10月期に日本テレビで放送された。1~8話の脚本は脚本家が書いたが、9、10話は自身が執筆した。そこに至った経緯を説明した。

 芦原さんの投稿によると、昨年6月にドラマ化に同意。その際に小学館の担当者を通じ、「必ず漫画に忠実に」「ドラマオリジナルの終盤も、原作者があらすじからセリフまで用意する」などと条件をつけた。だが、そうした条件がほごにされたと主張。9、10話は自らが「書かざるを得ないと判断した」と明かしていた。

 SNS上で話題を集めていたが、芦原さんは28日に一連の書き込みを削除。新たに「攻撃したかったわけじゃなくて。ごめんなさい。」と投稿し、それ以降は更新がなかった。周囲からは芦原さんの精神状態を心配する声も上がっていた。

 一方、1~8話の脚本を手がけた相沢友子氏はそれ以前の昨年12月24日、最終話放送日にSNSで「最後は脚本も書きたいという原作者たっての要望があり、過去に経験したことのない事態で困惑しましたが、残念ながら急きょ協力という形で携わることとなりました」と明かしている。同28日にも「脚本家の存在意義について深く考えさせられるものでした」とつづった。

 日本テレビは「映像化の提案に際し、原作代理人である小学館を通じて原作者である芦原さんのご意見をいただきながら脚本制作作業の話し合いを重ね、最終的に許諾をいただけた脚本を決定原稿とし、放送しております」とした上で、「本作品の制作にご尽力いただいた芦原さんには感謝しております」とコメントした。


 ▽セクシー田中さん 「姉系プチコミック」(小学館)で2017年9月号から連載されている芦原妃名子さんによる漫画作品。婚活に励む23歳のOL・倉橋朱里と昼は優秀経理部員、夜はレストランでベリーダンサーとして働くアラフォー女性・田中京子との交流を描くラブコメディー。個性豊かな男性陣との恋愛や人間模様も描かれ、累計発行部数100万部を突破。現在は7巻まで刊行されている。18年に第9回ananマンガ大賞受賞。

 芦原 妃名子(あしはら・ひなこ、本名松本律子=まつもと・りつこ)1974年(昭49)1月25日生まれ、兵庫県出身。2005年「砂時計」で小学館漫画賞受賞。同作は07年にTBSでドラマ化、08年に映画化。13年「Piece」で2度目の小学館漫画賞を受賞。「セクシー田中さん」は17年から「姉系プチコミック」(小学館)で連載。


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