日大違法薬物事件　元検事・沢田副学長“空白の12日”に識者指摘「自分で調査しても問題ないと…」

　大学ジャーナリストの石渡嶺司氏が、1日放送のTBS系「ゴゴスマ～GO　GO！smile～」（月～金曜後1・55）の取材に答え、日大アメリカンフットボール部で部員2人が逮捕された違法薬物事件で、事件を調査する第三者委員会が提出した調査報告書の内容について、自身の見解を示した。

　同部の寮から違法薬物とみられる不審物が発見されながら、沢田康広副学長の判断で警察への報告は12日後と遅れ、“空白の12日間”と問題視された。報告書でも「隠蔽（いんぺい）体質を疑わせ（大学の）信用を失墜させた最大の原因」と断定。林真理子理事長ら上層部の対応に多数の問題があったと批判した。

　沢田副学長の判断について、石渡氏は「言い訳のできない失態。他大学だと、薬物と疑わしいものが出た時点ですぐ警察に連絡する」と指摘。「元検事という経歴から、自分が調査、保管しても問題ないと思い込んでしまったのでは」と推測した。

　また林真理子理事長の対応についても「理事長の責任を自覚しない発言」「理事長という責務に対する理解不足」と厳しい言葉が並んだ。石渡氏は「日大にとっては、林理事長を含め、かなり厳しい内容となった。ただし、書かれている内容は他大学であれば当たり前にできている話が多い」とし、「日大の常識が他大学の非常識であることが報告書で認定された」と断じた。