ビートルズ来日から56年 警視庁秘蔵の“お宝映像”が公開予定 演奏するメンバーの姿も

[ 2022年9月23日 05:30 ]

 羽田空港に到着しファンに手を振るビートルズのメンバー=1966年6月
Photo By 共同

 英国のロックバンド、ビートルズが1966年に来日した際に警視庁が警備状況やファンの様子を撮影した映像が、情報公開請求した名古屋市のNPO法人に22日までに開示された。あす24日に鳥取県米子市で開かれる全国市民オンブズマン連絡会議の大会で映写し、その後、同法人のウェブサイトで公開される予定。

 ビートルズは66年6月29日、法被姿で羽田空港に降り立ち、翌日から3日間、日本武道館で5回公演した。世界各地で熱狂的な人気となっていた4人組がアジアにやってきたこと、武道の聖地である日本武道館でロックコンサートを行うことに反対の声も多かったことから、厳重な警備が敷かれた。

 NPO法人「情報公開市民センター」などによると、開示された映像はモノクロで35分40秒、音声はない。タラップを下りて直接迎えのキャデラックに乗り込むメンバー。宿泊するホテルを取り囲む警察官。武道館では、アリーナにステージを設置。その周囲を囲んでいたのはファンではなく大量の警備員。ファンは1、2階席から声援を送った。武道館には約3000の警察官が配備されたといわれている。警備を記録したもののため、警察官やファンの顔にはモザイクがかかっているが、途中、演奏するメンバーの姿も映り込んでおり、貴重な映像となっている。これまで公開されていないとされる最終公演日のものとみられる“お宝映像”まで含まれている。

 センター理事長の新海聡弁護士は「昭和の記録として貴重なもの」としている。来日から56年。あの熱狂の日々がよみがえる映像として、話題を集めそうだ。

 ▽66年VTR 佐藤栄作政権で、日本の総人口が1億人を突破。「巨人の星」の連載が週刊少年マガジンで始まり、プロ野球は巨人が南海を下して2年連続日本一。大相撲は初場所で柏戸、そのほか5場所で大鵬が優勝。同年の日本レコード大賞を受賞した橋幸夫の「霧氷」や、加山雄三の「君といつまでも」などがヒット。日本テレビ「笑点」の放送がスタートした。

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2022年9月23日のニュース