医療ひっ迫→患者クレーム→対応で疲労の悪循環 医師「窓口の方、つらい思いされているだろう」

[ 2022年8月8日 19:07 ]

東京・赤坂のTBS社屋
Photo By スポニチ

 国際医療福祉大学の松本哲哉主任教授が8日、TBS系「Nスタ」(月~金曜後3・49)にリモートで生出演し、医療現場で受診できない患者からのクレームについてコメントした。

 新型コロナウイルスの感染者が、全国で高止まりしている状況。医療ひっ迫の中で、クレーム処理が新たな問題点として浮上しているという。番組では、埼玉医科大学総合医療センターの例を紹介。岡秀昭教授は、「受診できない患者さんが“何で受診できないんだ”と、我々を攻撃する。“何で待たせるんだ”、ひどいと“俺を殺す気か”みたいな感じですね。現場の人たちがその対応に非常に疲弊している」と指摘した。

 医療のひっ迫から、希望通りに受診できない患者が従事者に盾突くという悪循環。松本氏も「(自分の病院でも)状況はほぼ同じですよね」と明かした。「外来も予約で何日も先まで埋まっていますし、そういうところでいきなり来られて、“何で受診できないのか”と言われても、受けられるのであればもちろん受けます」と、可能な限り対応をしていることを説明。「ただ正直言って、こちら側もいっぱいいっぱいなので、お断りせざるを得ないような状況もあります」とした。

 直接、攻撃を受けるのは窓口業務の職員で、松本氏は「残念ながらそういうクレームに対しては、いろんな窓口をやっておられる方、つらい思いをされているだろうなと思います」と気づかっていた。

続きを表示

2022年8月8日のニュース