【鎌倉殿の13人 バトルロイヤル(主な退場者)】誕生から2話 早くも残り9人 三浦義澄に悪友・時政が

[ 2022年7月31日 20:45 ]

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第29話。死の床にある悪友・三浦義澄(佐藤B作・手前)を思わず突き放してしまう北条時政(坂東彌十郎・奥左)(C)NHK
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 俳優の小栗旬(39)が主演を務めるNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜後8・00)は7月31日、第29話が放送され、俳優の佐藤B作(73)が好演した相模・三浦党の惣領三浦義澄、俳優の野添義弘(64)が好演した源頼朝の従者・安達盛長が“退場”。第27話(7月17日)で誕生したばかりの“13人衆”は2話で早くも9人となった。

 <※以下、ネタバレ有>

 稀代の喜劇作家にして群像劇の名手・三谷幸喜氏が脚本を手掛ける大河ドラマ61作目。タイトルの「鎌倉殿」とは、鎌倉幕府将軍のこと。主人公は鎌倉幕府2代執権・北条義時。鎌倉幕府初代将軍・源頼朝にすべてを学び、武士の世を盤石にした男。野心とは無縁だった若者は、いかにして武士の頂点に上り詰めたのか。新都・鎌倉を舞台に、頼朝の13人の家臣団が激しいパワーゲームを繰り広げる。三谷氏は2004年「新選組!」、16年「真田丸」に続く6年ぶり3作目の大河脚本。小栗は8作目にして大河初主演に挑む。

 第29話は「ままならぬ玉」。誕生したばかりの“13人衆”から中原親能(川島潤哉)梶原景時(中村獅童)が姿を消し、御家人たちのパワーバランスが崩れ始めた鎌倉。北条義時(小栗)は北条と比企との抗争激化を懸念し、息子・頼時(のちの泰時、坂口健太郎)と比奈(堀田真由)に決意を語る。そんな中、正室・つつじ(北香那)が2代鎌倉殿・源頼家(金子大地)の次男・善哉を出産。三浦義村(山本耕史)が乳母夫となるが、比企能員(佐藤二朗)は娘・せつ(山谷花純)が出産した長男・一幡こそが嫡男だと主張し、けん制。一方、北条時政(坂東彌十郎)は妻・りく(宮沢りえ)から、政子(小池栄子)の次男・千幡を頼家の跡継ぎにする策を聞き…という展開。

 「梶原景時の死から3日後。13人の長老格、三浦義澄が死の床にある」(語り・長澤まさみ)

 義澄「死んだ後のことは、正直どうでもいい」

 悪友・時政が見舞いに駆けつけた。

 時政「次郎!死ぬんじゃねぇぞ!」

 義澄「待っておったぞ、四郎。一緒に行(逝)こう!」

 抱きつく義澄を時政が「馬鹿言え!」と振り払うと、義澄はコテンと倒れ込む。脈を確かめた息子・義村は首を横に振る。時政は「次郎ー!」と泣き叫んだ。

 思い出されるのは、第9話(3月6日)の「富士川の戦い」。源頼朝(大泉洋)と武田信義(八嶋智人)は黄瀬川の陣で対面。出陣は翌々日と合意したものの、頼朝軍が寝静まった深夜、信義軍が出陣。頼朝を出し抜いた。

 時政と義澄は川辺。平維盛(濱正悟)率いる対岸の追討軍を前に話をしている。

 義澄は「四郎、頼むから、もう少し、ちゃんとしてくれ。もう前とは違うのだ。わしらの肩には、大勢の坂東武者の命が懸かっておる。己が何をすべきか、よく考えろ!しっかりしてくれ、四郎時政。この世で一番みすぼらしいのは何か知っているか。しょげている、じじいだ」と信義の酒席に参加してしまった時政を諌める。

 反省した時政は頬を思い切り殴ってくれと懇願。いざ義澄が頬を張ると、時政は「やりやがったな」と突き返し、義澄が川の中に転んでしまう。「その時、辺りの水辺で休んでいた無数の水鳥たちが、一斉に羽ばたいた。数万羽の羽音が夜空に響き渡る」(語り・長澤)。追討軍は羽音を敵の襲来と勘違い。総崩れとなった。

 有名な「水鳥の羽音」の逸話。今作は時政と義澄の揉め事が発端として描かれ、視聴者の驚きと笑いを誘った。

 【鎌倉殿の13人 主な“退場者”】番組公式サイトの「登場人物」欄にあるキャラクターのうち、劇中、その最期や鎌倉を去ったことが言及された人物。カッコ内は討った人物、要因(※印は推定、遠因)

 <第1話>千鶴丸(善児)

 <第3話>源頼政(宇治の平等院で自害=三善康信の文)、以仁王(奈良へ逃げる途中に落命=三善康信の文)

 <第5話>堤信遠(北条宗時)、山木兼隆(※北条宗時)、工藤茂光(善児)、北条宗時(善児)

 <第7話>長狭常伴(※三浦義村)

 <第9話>江間次郎(善児)

 <第10話>大庭景親(上総広常)、佐竹義政(上総広常)

 <第11話>平清盛(病死※後白河法皇&文覚の呪い)、義円(平盛綱※源義経の教唆)、伊東祐親(善児)、伊東祐清(善児)

 <第15話>上総広常(梶原景時&善児)

 <第16話>木曽義仲(源範頼軍)、今井兼平(※源範頼軍)

 <第17話>源義高(藤内光澄)、一条忠頼(仁田忠常)、藤内光澄(源頼朝の御家人が斬首、北条義時が立ち会い)

 <第18話>安徳天皇(壇ノ浦の戦い、入水)

 <第19話>源行家(ナレ死「鎌倉方に捕まり、首をはねられるのは、これより少し後のこと」=語り・長澤まさみ)

 <第20話>藤原秀衡(※病死)、静御前(北条義時「静殿は鎌倉を去り、その後は行方知れず」)、藤原頼衡(善児)、里(源義経)、源義経(※藤原泰衡軍、自害)、弁慶(※藤原泰衡軍)

 <第21話>八重(鶴丸を救出したが、川に流される)

 <第22話>後白河法皇(※病死)、河津祐泰(工藤祐経の襲撃=第2話)

 <第23話>工藤祐経(曽我五郎)、曽我十郎(※仁田忠常)、曽我五郎(梶原景時が斬首宣告)

 <第24話>岡崎義実(曽我事件への関与を疑われたが、その功により斬首は免れ、出家。鎌倉を去る)、大姫(病死)、源範頼(善児)

 <第26話>源頼朝(落馬、病死)

 <第27話>佐々木秀義(三浦義村「もう死にました」)

 <第28話>中原親能(三幡の乳母夫だったが、三幡が病死。出家し、鎌倉を去る)、梶原景時&梶原景季(上洛を計画したが、義時が阻止→首桶=第29話)

 <第29話>三浦義澄(病死、北条時政が振り払う)、安達盛長(比企能員「奸賊、梶原景時がいなくなりましたな。義澄と盛長も去り、もはや宿老たちの評議はあってないようなもの」)

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