津田寛治のデビュー秘話がすごかった!バイト先の喫茶店で北野武監督が「あんちゃん、ちょっとおいで」

[ 2022年6月5日 22:09 ]

津田寛治
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 俳優の津田寛治(56)が5日、フジテレビ「なりゆき街道旅」(日曜正午)にゲスト出演。自身の映画デビュー作「ソナチネ」(1993年公開)でメガホンをとった北野武監督(75)との出会いを語った。

 この日は番組MCを務めるお笑いコンビ「ハライチ」の澤部佑(36)、お笑いコンビ「ロッチ」のコカドケンタロウ(43)とともに日本の空の玄関口「成田」を街ブラ。その中で、デビュー秘話について明かした。子供のころから映画好きだったという津田。当初は映画監督に憧れたが、母親から“映画監督は東大か京大を出ないとなれない”と吹きこまれて断念し、役者の道を目指したという。

 上京後は、同じビルに録音スタジオも入っている喫茶店「カフェテラスアオイ」でウエイターのアルバイトをしながらデビューを待つ日々。自身のプロフィールを持って好きな映画監督の事務所を訪ねるなど積極的に動いたものの、なかなか機会に恵まれないなか、ある時、北野監督が仕上げ作業のためスタジオを訪れ、喫茶店にも足を運んだという。そこでプロフィールを渡すことに成功。北野監督は「すごく丁寧に“分かりました”って言って(プロフィールを懐に)入れてくれた」という。

 その後、連絡がないまま1年ほど経過。忘れられちゃったかなと思っていたところ、北野監督がスタッフを連れて再び来店した。すると、「あんちゃん、まだ俳優やってんのかい?頑張ってな」と声をかけられたそうで、覚えていてくれたことに感激。だが、津田を熱烈に応援してくれていた喫茶店のママさんがここで津田の体をガッと押しのけて北野監督のもとへ行き「監督!ひどいじゃないですか!うちの子、1年間ね、一生懸命、監督からお声がかかるの待ってたんですよ!なんでオーディションすら呼んでくれないんですか?オーディション終わってるらしいじゃないですか!あしたからクランクインだって聞きましたよ!」と猛抗議。ママさんの勢いに押された北野監督は「え?え?ごめんね、知らなかった」と“謝罪”。それでもママさんの怒りは収まらず「寛ちゃん、いいわよ!もう出なくって!」とまで言い切ったという。

 すると、北野監督は「あんちゃん、ちょっとおいで。出番だから」とその場で津田を呼び、全スタッフに「このあんちゃんがさ、オレがよく行ってる喫茶店でウエイターやってんの。だけど、こんな頭して派手派手の服着てるからオレが“おめー、ウエイターだったらウエイターらしいカッコして働け、コノヤロー!”って言って。で、このあんちゃん、これぐらいのアップで“すんません”って謝るの。これ、ひとつ増やすから」と急きょ設定した追加シーンを説明。津田の映画デビューがその場で決まったという。

 この“秘話”に2人は「うっわー!」(澤部)「マジで!?」(コカド)と驚がく。津田によると、北野監督は「ごめんな、あんちゃん。今回は“すんません”一言だけだけど。ごめんな」とさらなる“神対応”を続けたそうで、澤部とコカドの2人は一流の映画監督で一流のお笑いタレントでもある北野監督のあまりのカッコよさに「マジか!?」「カッケー!」と絶句した。

 北野監督は今でも津田に会うと「お母さん、元気?」と喫茶店の“肝っ玉ママさん”のことを気にかけてくれるといい、津田は「本当に人に助けられた人生だなと思いますよね」としみじみ話していた。

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2022年6月5日のニュース