海老蔵「十三代目市川團十郎白猿」11月に襲名 成田屋の大名跡が9年ぶり復活

[ 2022年6月1日 05:00 ]

市川海老蔵
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 新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期となっていた市川海老蔵(44)の「十三代目市川團十郎白猿」襲名興行が、今年11、12月に東京・歌舞伎座で行われることが31日、松竹から発表された。同時に長男・堀越勸玄くん(9)も八代目市川新之助として初舞台を踏む。

 成田屋の大名跡が9年ぶりに復活する。当初は2020年5~7月に予定されていたが、興行の見通しが立たないまま2年が経過。海老蔵はかねてスポニチ本紙に「自分の襲名よりも、一日でも早くせがれに新之助を名乗ってほしい」と語り、早い時期での興行を願っていた。一方の松竹は「コロナが収束し、世の中が祝福ムードになって華々しく興行をやりたい」との考えで、双方で話し合いを続け、ようやく道筋が整った。

 海老蔵は「初代團十郎より市川家にとりまして大切な名跡であり、その大きな名を継承するという重責を改めて痛感しております」とその重みをひしひしと感じている様子。「私、勸玄共に、まだまだ芸道未熟ではございますが、歴代の團十郎、市川宗家の名を辱めることのないよう、心新たに努力精進する所存でございます」と意気込んでいる。

 なお公演は昼夜2部制で行われ、演目は今後発表される。関係者によると、来年1月以降は全国への巡業も予定しているという。

 ▽市川團十郎 歌舞伎市川一門の家元。初代(1660~1704年)が17世紀後半、「荒事」と呼ばれる豪快な演技手法を創始。江戸後期の七代目(1791~1859年)が初代以来の当たり役の「勧進帳」「助六」「暫(しばらく)」などを「歌舞伎十八番」としてまとめて公表した。九代目(1838~1903年)は明治天皇の前で上演し、大衆文化だった歌舞伎の地位向上に貢献。屋号は「成田屋」。

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2022年6月1日のニュース