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アラン・ドロンら超大物俳優との秘話、アカデミー賞の舞台裏…映画界に嵐呼ぶ吉崎道代さん自伝

[ 2022年5月17日 05:00 ]

ソフィア・ローレン(右)を取材する吉崎道代さん
Photo By スポニチ

 英国ロンドン在住の映画プロデューサー、吉崎道代さん(76)の自伝「嵐を呼ぶ女 アカデミー賞を獲った日本人女性映画プロデューサー、愛と闘いの記録」が6月下旬にキネマ旬報社から出版される。製作に携わった作品が米アカデミー賞を4個も受賞しているレジェンド。クリント・イーストウッド(91)やアラン・ドロン(86)らとの秘話も満載でスリリングな1冊だ。

 濱口竜介監督(43)の「ドライブ・マイ・カー」が日本映画として13年ぶりに国際長編映画賞(旧外国語映画賞)を受賞したほか、ウィル・スミス(53)による平手打ち事件もあって、例年以上に注目を集めた本場アカデミー賞。その舞台裏を誰よりも知る日本人が吉崎さんと言っていい。

 オスカーにノミネートされること15回。このうち、1992年にジェームズ・アイヴォリー監督の日英合作映画「ハワーズ・エンド」で3個(エマ・トンプソンの主演女優賞ほか脚色賞と美術賞)、ニール・ジョーダン監督の英映画「クライング・ゲーム」で1個(脚本賞)の計4個で受賞。もちろん日本人最多だ。

 大分県の片田舎から単身ローマの映画学校に入学して幕を開けた波乱の人生。75年に日本ヘラルド映画に入社。欧州映画の買い付けに奔走し、「ニュー・シネマ・パラダイス」(88年)の日本配給権を獲得するなど手腕を発揮。92年には映画製作会社NDFジャパンを設立して活躍の場を広げた。

 イーストウッド、フェデリコ・フェリーニ監督、ソフィア・ローレン、クエンティン・タランティーノ、ノーベル文学賞を受賞した作家のカズオ・イシグロ氏、大島渚…と、とにかく凄い人脈。♯Me Too運動を招いた張本人で、強姦罪で禁固23年の有罪判決を受けて収監された大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン(70)の“実相”やアラン・ドロンとの“一夜”など興味尽きないエピソードも満載だ。

 ドロンとの情事話は主演作を買い付けた70年代後半、彼のパリの自宅で開かれていたパーティーに招かれた際の出来事。「ドロンは話しながら私の腰に手を回し、これも当然とばかりに私をベッドルームの方に連れて行ったのだった…」

 事のてん末は明かしていないが、実に官能的なくだりだ。

 シングルマザーとして奮闘しながらの生きざまは、世界を目指す若き世代へのメッセージにもなっている。出版に当たり、吉崎さんは「私の映画人生の出発点は、田舎娘の落ちこぼれであか抜けない容姿にコンプレックスを抱いた女子高生が、大学も全部落ちて日本には活路を見いだせず、一念発起し単身海を渡り男性社会である映画界の門戸を叩いたところから始まる。まさに世間知らずの暴挙である」と話し、続けて「しかし、そこからひとつひとつ階段を上がっていった。著名な映画人や世界のセレブたちとの交友の貴重な体験や、彼らが作ってきた映画、そして彼らの生き方から得たものが、私の映画製作のテクストブックとなったのだ。ディストリビューターとして買い付けた映画作品、そしてプロデューサーとして製作した映画の秘話に愛とセックス、結婚、子育てといった私生活も含めた私の映画人生を語っていきたい」と筆を取った理由を説明。

 同じ映画プロデューサーの道を歩む息子の吉崎アド氏(41)は「母のこのメモワールは生涯にわたってのシネマとの情熱的な恋物語です。僕は母の歩いてきた道を継ぎ、僕自身のキャリアをこの素晴らしい映画界で母から習った教訓をもとに歩んでいます」とコメント。盟友で字幕翻訳家の戸田奈津子さん(85)も「世界に飛び出して獅子奮迅の闘いには感嘆しかありません。ハリウッドに進出したい若い世代には学んでほしい」と絶賛している。
 76歳にして現役バリバリ。世界を飛び回って新作製作に奔走している吉崎さん。赤裸々で飾らない自伝は出版界、映画界に大きな嵐を呼びそうだ。

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