山口真由氏、観光船の遭難事故で行政に注文「国交省の管理監督は利用客の安全を守るためにある」

[ 2022年5月2日 16:17 ]

<知床観光船事故>知床半島沖で事故を起こした「知床遊覧船」 =4月27日撮影
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 元財務省官僚で信州大の山口真由特任准教授が3日、TBS系情報番組「ゴゴスマ~GOGO!Smile!~」(月~金曜後1・55)に出演。北海道・知床沖で26人が乗った観光船「KAZU 1(カズワン)」が沈没した事故をめぐり、行政側にも注文した。

 「KAZU 1」の運航会社「知床遊覧船」をめぐるずさんな安全管理体制の実態が次々と明らかになっており、山口氏は「過去に1年間に2回といわれているが、3回事故にあったという話もありますよね。3回、事故があるというのは異常な事態。どうして国交省は行政処分を出さなかったのか」と苦言。

 「行政処分を出せばホームページに公表されるそうです。(知床遊覧船の)ホームページを見たら、“1年に1回訓練をやっています”と。安全に関する取り組みは良好な会社みたいな形で運営されているように見えますよね。(事故が起きたかどうか)見る術はお客様からはない。もし、行政処分が出ていたらそれが分かったはず」と指摘した。

 さらに「行政指導を受けていますけど、それを公表する仕組みがなかった」とも言及。「(公表されない理由は)中小の会社が多く、経営に響くということですけど、国交省の管理監督は利用客の安全を守るためにあるのであって、ずさんな会社の経営を守るためにあるわけじゃない。仕組みを見直してしかるべき」と行政側にも注文した。

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2022年5月2日のニュース