「ちむどんどん」賢三さん好演の大森南朋「夢に向かって真っすぐ育ち、幸せになってほしいと願うばかり」

[ 2022年4月18日 08:15 ]

連続テレビ小説「ちむどんどん」第1話。在りし日の賢三(大森南朋)(C)NHK
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 女優の黒島結菜(25)がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」(月~土曜前8・00、土曜は1週間振り返り)は18日、第6話が放送され、朝ドラ初出演の俳優・大森南朋(50)が好演した父・賢三の最期が描かれた。

 <※以下、ネタバレ有>

 朝ドラ通算106作目。タイトルは沖縄のことばで「チム(肝=心胸・心)が高鳴る様子」「胸がドキドキする」という意味。映画「パッチギ!」「フラガール」などで知られ、2014年後期「マッサン」を担当した羽原大介氏がオリジナル脚本を手掛ける。今年、本土復帰50年を迎える沖縄を舞台に、沖縄料理に夢を懸けるヒロイン・比嘉暢子(のぶこ)ら個性豊かな4きょうだい、本土復帰からの歩みを描く。

 第6話は、東京から来た青柳史彦(戸次重幸)和彦(田中奏生)の父子と交流が深まったある日。比嘉家の大黒柱、父・賢三(大森南朋)がサトウキビ畑で倒れた。急報を受け、暢子(稲垣来泉)たち4きょうだいも学校から駆けつける。懸命に、家族に何かを伝えようとする賢三。優子(仲間由紀恵)も必死に見守るが…という展開。

 賢三は心臓発作だった。「賢秀、お母ちゃんとみんな、頼むよ」「良子、頑張って立派な先生になれな」「暢子…」「歌子、幸せになれよ」「優子、ありがとう」。静かに息を引き取った。

 自分だけ父からの言葉がなかった暢子に、良子は「そのままでいいと思ったから。暢子は暢子のままでいい。そう思ったから、何も言わなかったと思うよ」と気遣い。4きょうだいは海辺から「ニライカナイ」に向かって叫んだ。

 現実は厳しく、借金の問題が残った。優子は自宅だけは売りたくないと、工事現場のまかないを作る仕事を始めた。

 生まれ故郷の村でサトウキビ農家を営む賢三。若かりし頃は大工や飲食業などの仕事も。農閑期には家族を支えるため出稼ぎ仕事に行くこともあった。時折、得意な料理の腕をふるい、唄三線をこよなく愛していた。

 比嘉家について、大森は「とてもいい家族です。劇中の比嘉家と現場での僕らにも全く温度差がなくて。それくらい撮影中の空気もよかったですし、演じるにあたっても子どもたちが雰囲気を作ってくれました。わんぱくな賢秀(浅川大治)に、しっかり者の良子(土屋希乃)、ハキハキした暢子(稲垣来泉)、かわいらしい歌子(布施愛織)と、それぞれキャラクターも立っていますね。なかでも家族でご飯を食べるシーンは、誰かが悩んでいたら話を聞いたり、ときにはお父ちゃんがたしなめることもあったりと、平和でいいなとしみじみしました。食卓を囲みながら『こうした時間がまさに“幸せ”というものなんだ』と、優子さんと賢三が子どもたちに伝えているような感覚もあります。賢三と優子さんは苦労してきた背景があるぶん、平和に対する思いや平凡な幸せを求める気持ちが、そんな日常のシーンでもかいま見えるのかなと感じます」と述懐。

 子役時代の良子と歌子を見ていると、優子さんによく似ているなと思います。賢秀と暢子は賢三似なのかな?なかでも暢子は、いい意味で頑固というか、筋を通すところが賢三に似ています。一緒に料理をするシーンを演じていても互いに響き合うものがありましたし。そんな子どもたちがどう成長していくのか、いまから楽しみです。賢三は早くに亡くなってしまいましたが、いつも家族を見守っていると思いますし、子どもたちにはそれぞれの夢に向かって真っすぐ育ち、幸せになってほしいと願うばかりです」とメッセージを送った。

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