専門家が見解 ロシアの侵攻「今回混ぜ込まれたものが化学兵器でなかったとしても安心できる状況ではない」

[ 2022年4月13日 12:58 ]

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 EU・ロシア関係などの外交政策を中心に研究している、筑波大学教授の東野篤子氏が13日、日本テレビ系「スッキリ」(月~金曜前8・00)にリモート出演。ロシアのウクライナ侵攻について語った。

 ロシア軍が現地時間11日夜、ウクライナのマリウポリでウクライナ軍人と市民に対し、化学兵器(毒物)を使用した可能性が指摘されている。ウクライナ軍によれば、ロシア軍が無人機から投下し、被害者には呼吸困難などの症状が見られるという。

 東野氏は化学兵器の使用について「新しい情報がきちんとした精度で入ってくる可能性は非常に低いと思います。化学兵器が使われたかどうかを判断するっていうのは非常に難しい作業で、どうしても現地にいなければならないんですね。マリウポリには外部の人たちが全然入れない状態なんですよね。なので検証を行う人たちがそもそもいない」と指摘した。

 さらに、被害者に呼吸困難の症状が見られたことについて「(サリンよりも)少し軽めのものを使った可能性が高いと思います。これで世の中がオロオロしている間にまた別の所で、今度はもっと殺傷能力の高い化学兵器を本当に使ってきてしまう可能性がある」とし「今回、仮に混ぜ込まれたものが化学兵器でなかったとしても安心できる状況では全くないという事です」と語った。

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2022年4月13日のニュース