ロシア軍は精密ミサイル使い果たした? 専門家は思惑推測「次は無差別爆撃…と思わせた方が有利」

[ 2022年3月18日 17:50 ]

東京・汐留の日本テレビ社屋
Photo By スポニチ

 ロシア安全保障を専門とする防衛省防衛研究所の山添博史主任研究官が18日、日本テレビ系「news every.」(月~金曜後3・50)にリモートで生出演し、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアの戦力と今後の戦況について見通しを語った。

 ロシア軍の侵攻はウクライナ東部を中心に行われ、ここ数日は南東部マリウポリで民間の犠牲者が多数出るなど、兵力を増強させている。山添氏によると、アゾフ海に面するマリウポリは要衝で、「占領すれば、停戦交渉の時に有利な立場になりますし、地理的にもクリミア(半島)からドネツク、ルガンスクにつながっていくところをほぼ完全に支配することができる。そのための拠点として今、力を入れていると思われます」と述べた。

 ウクライナの情報機関によると、ロシア軍は衛生測位システムを使った精密巡航ミサイルをほぼすべて使い果たした可能性があるという。この情報について、山添氏は「なくなってはいないと思います」と推測。「なくなったと見せかけておくとか、必要な時は使わなくてはいけないので、ゼロになるまで使うことはないと思います」とし、「なくなったら次は無差別爆撃が来るよと思わせた方が、ロシアの恐怖を与える作戦としては有利になると思います」と分析した。

 巡航ミサイルが不足してきた場合、ウクライナ側の被害にも影響するという。山添氏は「それが使えなくなるということは、もっと無差別な破壊になっていきますので、これまで以上に巻き添えとか、意図的にやってはいるんですけど、住民に対する破壊行為が激しくなると予想されます」と指摘した。

続きを表示

2022年3月18日のニュース