「鎌倉殿の13人」中村獅童「教養のあった人 そういった発想に」梶原景時“頼朝見逃し”の理由が判明

[ 2022年2月20日 20:45 ]

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第7話。石橋山で頼朝を見逃した理由を語る梶原景時(中村獅童・左)(C)NHK
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 俳優の小栗旬(39)が主演を務めるNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜後8・00)は20日、第7話が放送された。

 <※以下、ネタバレ有>

 ヒットメーカーの三谷幸喜氏が脚本を手掛ける大河ドラマ61作目。タイトルの「鎌倉殿」とは、鎌倉幕府将軍のこと。主人公は鎌倉幕府2代執権・北条義時。鎌倉幕府初代将軍・源頼朝にすべてを学び、武士の世を盤石にした男。野心とは無縁だった若者は、いかにして武士の頂点に上り詰めたのか。新都・鎌倉を舞台に、頼朝の13人の家臣団が激しいパワーゲームを繰り広げる。三谷氏は2004年「新選組!」、16年「真田丸」に続く6年ぶり3作目の大河脚本。小栗は8作目にして大河初主演に挑む。

 第7話は「敵か、あるいは」。平家に幽閉された我が身を嘆く後白河法皇(西田敏行)。救出に名乗りを上げない源氏に対する不満を丹後局(鈴木京香)に漏らす中、挙兵した源頼朝(大泉洋)が石橋山で大敗したと平清盛(松平健)から知らされ、悔しさで顔がゆがむ。その頃、房総半島で再起を図る頼朝は有力豪族を味方に付けようと、千葉常胤(岡本信人)の元へ安達盛長(野添義弘)を、“坂東の巨頭”上総広常(佐藤浩市)の元へ和田義盛(横田栄司)と北条義時(小栗)を送り込む…という展開。

 実は、敵将・梶原景時(中村獅童)も広常を“スカウト”。広常は「こう見えて、俺は素直な男でな。素直な男は損得で動く。頼朝に付いたら、どんな得があるのか、教えてくれよ」「この戦、俺が(味方に)付いた方が勝ちだ。さぁ、正念場だよ。雑魚さん方よ」と義盛と義時に告げる。

 広常は平家側、源氏側、双方の話を聞き、その日は散会。帰り際、義時は景時が石橋山の洞窟にいた頼朝を見逃した理由を尋ねる。

 景時「何故、助けたか。あの時、大庭勢は目と鼻の先にいた。にもかかわらず、わしの他は誰も頼朝殿には気付かない。そなたは、かのお人が天に守られていると申した。わしも同じことを感じた。殺しては、神罰を受けると思った。答えになっておるかな?」

 義時「佐殿の元に来ませんか?ご無礼いたしました」

 景時「刀は斬り手によって名刀にもなれば、なまくらにもなる。決めるは決め手の腕次第。御免」

 義盛「今の、分かったか?」

 SNS上には「やっと梶原景時が頼朝を見逃した理由が見えた」「梶原景時、見た目に反して文化人の側面があるから、坂東武者には絶対身に付かない品がある」「(副題の)『敵か、あるいは』って上総と義経だけじゃなく、梶原景時もやったな」などの声が相次いだ。

 前回第6話(2月13日)冒頭、「石橋山の戦い」(1180年)に大敗し、神奈川県湯河原町と真鶴町にある洞窟「しとどの窟(いわや)」に隠れたとされる頼朝を、景時が見逃す有名なエピソードが描かれた。前回に続く獅童の渋い好演が光った。

 番組公式ツイッターに公開された獅童の「かまコメ(撮影直前・直後の音声コメント)」(56秒)は以下の通り。

 ▼「源頼朝は天に守られている」という考えについて「景時という人は、実に教養のあった人だというふうに文献なんかにも書いてあるので、やっぱりそういった発想になってくるんじゃないかなと思いますけどね」

 ▼中村獅童として「天とか神というのは、どこかでやっぱりね、信じているところはありますよね。歌舞伎の舞台に出る時なんかは、ご先祖様だったりとか、神様だったりとかというのは『無事に勤められますように』ということをお願いしたりもするので。僕にとっては歌舞伎の時というのは、やらせていただくという、神棚の上ではないけど、舞台はある種、神棚の上みたいな感覚も少しあるので、そういった精神というのは、今生きる我々もどこか持つべきなのではないかなと思いますね」
 

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