水島新司さん死去「ドカベンプロ野球編」は清原和博氏の一言で始まった 現実と空想が融合した全131巻

[ 2022年1月17日 13:23 ]

水島新司さん
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 数多くの野球漫画を世に送り出した漫画家の水島新司(みずしま・しんじ)さんが10日、肺炎のため、82歳で死去した。水島氏の代表作といえば、山田太郎、岩鬼正美ら個性あふれる明訓高校のメンバーが活躍する「ドカベン」。続編の「大甲子園」を合わせ、全74巻で彼らの高校3年間を描ききった。

 「大甲子園」の連載終了が1987年。その8年後、「ドカベンプロ野球編」がスタートしたのは、当時西武でプレーしていた清原和博氏の一言がきっかけだった。球場で顔を合わせた時、清原氏が「ドカベンたちは今、どうしてるんですか。プロで一緒にやりたいですよ」と熱望。水島氏の創作意欲に火が付いたことを「プロ野球編」の第1巻で明かしている。

 主役の山田は清原氏と同じ西武に、豪快な打撃と奔放な言動が魅力の岩鬼はダイエー(現ソフトバンク)に、山田の好敵手として知られた不知火守や土門剛介らも12球団にそれぞれ所属し、漫画のキャラクターと実在の選手との対決に野球漫画ファンは熱狂した。

 「プロ野球編」は52巻、「スーパースターズ編」は45巻、「ドリームトーナメント編」は34巻と全131巻で連載は終了。夢と現実を融合させた水島さんの作品は、永遠に語り継がれていく。

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